救護は安全な場所に移動してから

 交通事故が発生したときは動転してしまいがちですが、冷静になって負傷者の救護を優先しましょう。

 その際大切なのは、道路上で応急手当などをするのではなく、歩道など安全な場所になるべく早く移動して、続発事故に巻き込まれないようにすることです。

 

 さる3月5日早朝に、東京・千代田区の国道で歩行者の男性がトラックにはねられ、トラック運転者が車を降り、119番通報するなど道路上ではねた男性の救護措置をしていたところ、走ってきた大型のダンプカーに2人ともはねられ、1人が死亡、1人が全身打撲の重傷を負う事故が発生しました。

 

 ダンプカーの運転者は「人がいるのを発見して、急ブレーキを踏んだが間に合わなかった」と供述していますが、明け方で前方が暗かったため、発見が遅れたものと思われます。

 

 せっかく被害者を救護しようとしても、続発事故を招いては意味がありませんので、被害者をそれ以上傷つけないように配慮しつつ、なるべく急いで移動しましょう。

 

 道路の状況によって臨機応変に対応しなければなりませんが、まず、被害者と自分自身の安全を確保してから、救急車を呼び発炎筒を焚くなどの行為をするように心がけてください。

 

(シンク出版株式会社 2017.3.21更新)

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