何度か朝礼話題でも紹介していますが、夜間に高齢歩行者が事故にあうのは、車から見て右から横断していた場合が圧倒的に多くなっています。
先日、滋賀県警察本部が発表した事故状況分析でもそのことが立証されています。同県警が過去5年間で道路横断中に車にはねられて死亡した65歳以上の高齢者事故を分析したところ、約85%が車から見て右方向から横断していたことがわかりました。
大きな理由は秒速約1mという高齢者の歩行速度にあり、幅員6mの道路でも6秒かかるため、時速60キロの車が高齢者から見て左から来る場合、100m離れた車との衝突の危険が発生するということです。
道路幅が広ければさらに遠くの車と衝突リスクがありますが、視力の衰えた高齢者には正しい判断は難しくなります。
一方、車の側がライトを下向きにしていた場合は、右から横断してくる歩行者の姿になかなか気づくことができません。
この事実を念頭におき、夜間はできるだけライトを上向きにして対向車線側の歩行者に十分な注意を払ってください。
(シンク出版株式会社 2017.12.15更新)
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