これから年末にかけては、大雪や路面凍結で高速道路が途中から通行止めになったり、大規模な渋滞が発生して、やむを得ず高速を降りて迂回路を走行するといった機会があると思います。
こんなとき、おおよその方角を間違えなければ大丈夫だろう等と軽く考えて、間違った道路に入り道に迷わないように、標識などを注意して確認しましょう。
これは今夏の事例ですが、2018年8月26日の夜に西日本ジェイアールバス運行の高速バスが、阪和自動車道の渋滞を迂回(うかい)するため和歌山県内でインターチェンジを降りて迂回路の県道に入ったものの、運転者が途中で道を間違えて狭い山道に入り込み、立ち往生した事例がありました。
山道は崖沿いで、道幅は車1台通るのがやっとでしたが、バスがカーブミラーに当たってサイドミラーが脱落したり、車体がガードレールや岩と接触したりしたため、乗客から停車を求める声も上がり、約1キロ山道を進んだ場所で午後8時ごろ動けなくなりました。
幸い乗客38人にけがはなく、バス会社が手配したタクシーで自宅に送り届けられました。バス運転者はこの迂回路を走行した経験はなかったという話で、途中のY字路で道を間違えたようです。
プロの運転者でも初めての道では迷います。くれぐれも気をつけましょう。
(シンク出版株式会社 2018.12.11更新)
本冊子は、4月から翌年の3月まで1年間の安全運転指導に役立つように、各月の重点管理目標を設定しており、それぞれの重点管理目標に沿った交通事故の裁判例やスローガン、こよみをビジュアルに紹介しています。