人間の視力は、40~50歳くらいから低下が始まり、60歳を超えると急激に悪化すると言われています。
小さな字が読みにくくなるといった老眼だけでなく、コントラストが曖昧な物を判別する視力も低下します。このため、薄暗い状態や夜間では全体がぼんやりとして、人間などが判別しにくくなります。
また、白内障などがあると対向車のライトや明るい街灯などを異常に眩しく感じますし、逆に光らないものは見えにくくなります。
このため、中高年の運転者にとって夜間の運転は非常に危険な状態となっていますが、このことに気づいていない人も多いようです。
さる5月25日の夜、北海道南部の七飯町で歩道のない道路を歩いていた中年の男性が65歳の女性が運転する乗用車にはねられ死亡する事故が起こりました。女性は「暗くて見えなかった。何かに当たる音がして、車を降りて確認したら人が倒れていた」と供述しています。
実際に路上は非常に暗かったのでしょうが、前方や周囲が見えていると思って実はあまり見えていなかった可能性もあります。
40歳くらいから視力は衰えるものと自覚し、夜間に運転する場合は速度を落とし、ライトを上向きにして慎重に確認するように心がけましょう。
(シンク出版株式会社 2020.6.2更新)
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