さる9月8日午前6時ごろ長野県飯山市の県道交差点で、道路を横断していた79歳の女性が、側道から右折して交差点に入ってきたワゴン車にはねられ死亡する事故が起こりました。
女性は、現場近くの畑で農作業を終えて台車を押して帰宅する途中だったということです。
現場は信号や横断歩道のない見通しのよい田園部の交差点です。
この日の長野県の日の出時刻は5時24分で、雨も降っていませんでしたから、しっかりと確認をして交差点に入れば横断している女性を発見することはできたはずです。
ワゴン車の運転者は、「こんな早朝には人も車もいない」と思い込んで油断し、右折する先の安全確認が不十分だった可能性があります。
会社勤めの人間は、早朝に田んぼ近くを歩いている人などいるはずはないと考えがちですが、夏場には暑い日中を避けて午前4時~5時ごろから農作業をする人が少なくありません。
農村では早朝に歩行者がいることは珍しくないのです。
私達も、朝早くに運転するときには「すいていて運転しやすい」と油断しがちですが、思わぬところに歩行者がいる可能性があります。ライトを点灯し、歩行者の存在を予測して走行しましょう。
(シンク出版株式会社 2020.09.10更新)
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