高速道路で車間距離を詰めるのは「攻撃的行為」

あおり運転

 

 高速道路で走行車線を定速走行していると、ときどき、すいているのに後続の軽自動車などがピタリと車間距離を詰めてきて驚かされることがあります。車間時間(※)にして1秒程度の距離です。

 

 走行車線の車を追い越す直前に一時的に加速して車間距離を詰めてくるのはわかるのですが、軽自動車は車間距離をぴったりつけたまま、ずーっと追従してきて、離れようとして加速するとついてくるので少し気持ち悪くなります。

 

 運転者の顔が判別できるほど近いため、バックミラーを見てみると普通の中高年の男性で、悪気はないようです。

 

 車間距離の安全意識には個人差がありますので、本人は距離が近すぎるという自覚がないのかもしれません。しかし、車間距離を詰められた相手によっては攻撃的・威嚇的行為と受け取り、逆にあおり運転の発端となることがあります。

 

 さる9月7日、京都府警に「妨害運転容疑」で検挙された女性運転者(32歳)は、「後続車が車間距離を詰めてくるので腹が立ち」「ビビらせてやろう」と思って急ブレーキを3回踏み、結果として後続車に追突させる事故を誘発しています。このように頭に血がのぼりやすい運転者もいますので、渋滞やノロノロ運転でない場合は前車との車間距離を詰め過ぎるのは禁物です。

 

 とくに高速道路では、最低でも2秒できれば3秒の車両時間をとるように心がけ、無用のトラブルを避けるようにしましょう。

(シンク出版株式会社 2020.9.14更新)

 

※車間時間──車間距離を時間で測る方法。前方の標識柱などの目標物を前車が通過してから自車がそこを通過するまでの秒数を「ゼロイチ」、「ゼロニ」、「ゼロサン」などと数えて距離を調整する

■「あおり運転」の罰則強化を詳しく解説した改訂版を発売

危険・迷惑運転は重罰

 好評いただいている小冊子「ドライバー失格!危険・迷惑運転」に、あおり運転の罰則強化の項目を追加した改訂二版を発売しました。また、2019年12月から施行されている「ながら運転」に対する罰則強化も詳しく解説しています。

 

 「あおり」や「ながら」といった違反は企業イメージを大きく低下させてしまうため、対策の徹底が必要です。本書は普段の運転ぶりをチェックするところから始まりますので、従業員にもう一度運転行動を見直すきっかけを供与することができます。

 

 ぜひ本書を活用いただき、交通安全意識の高揚にお役立てください。

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12月10日(火)

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