高速道路を快適に走行していても、インターチェンジ近くで車がたくさん流入してきたり、勾配などの影響で前方の車が減速し、車間距離がぐっと近づいてしまうことがあります。
こんなとき、車間距離をとることを優先して自分も減速すればいいのですが、つい進路変更したり追越しをかけたくなりませんか?
こうした状況では、自車だけでなく他の後続車も追い越しをしたくなっていることに留意する必要があります。
安易に進路変更すると、寸前に追越しを始めた後続車や後方から追越車線を速度を出してやってきた車に追突されることが少なくありません。
さる12月2日午前6時半頃、愛知県春日井市にある東名高速道路の小牧ジャンクションから春日井ICの間で追越車線に進路変更しようとした大型トラックが後続のトラックと衝突して3台が停止、さらに後からきたトラック2台が止まりきれずに追突し、最後尾のトラック運転者1人が死亡する多重衝突事故が発生しました。
早朝で混雑するジャンクションとインターの間で進路変更しようとした運転者の行動が物損事故を誘発し、最後には死亡事故に結びついてしまいました。
車間距離が詰まったり流入車が増えると、進路変更したくなる気持ちはわかりますが、急な進路変更は事故を誘発しやすい行為であることをよく認識して、まずは緩やかに減速して前との車間距離を維持し、安全な状況かどうかを冷静に観察する習慣をつけましょう。
(シンク出版株式会社 2020.12.8更新)
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