坂道では数分してから車が動き出すことがある

写真はイメージです。文中の事故とは関係ありません
写真はイメージです。文中の事故とは関係ありません

 

 2020年11月にこちらの朝礼話題で、駐車ブレーキのかけ方が甘かったため、坂道に停止した車が動き出し、踏切に侵入した事故についてお伝えしました(神戸市灘区・阪急電鉄神戸線踏切で発生)。

 

 その後、今年の3月になって兵庫県警の捜査と実験で事故の経緯が明らかになり、坂道の傾斜がきつかったため、停止後はしばらく動かなかった車が数分後に動き出して踏切に侵入した可能性が高いことがわかりました。

 

 捜査関係者の話では、「サイドブレーキの引きが甘い場合、車は数分間ならば停止するものの、下り坂では車の重量と重力との兼ね合いで一定時間が経過すると発車する」ということが実験により判明したということです。

 

 事故を起こした車の運転者は、業務用の軽ワンボックス車を踏切から北に約60メートル登った坂道の路肩にサイドブレーキを十分にかけずに停車していました。業務で離れている間に車は無人のまま坂を後退し始め、電柱と接触して方向を変えて踏切内に入ったということです。

 

 警察は、「坂の傾斜がある場所で一定時間停車する場合、駐車ブレーキをしっかりかけるだけでなく、タイヤストッパー(車輪止め)を使用することが重要」と指摘しています。

 「坂道では車輪止め」を合言葉に、停止措置を徹底しましょう。

 

(シンク出版株式会社 2020.3.23更新)

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