昨年の朝礼話題で、高速道路上に落ちていたスペアタイヤに後続車が乗り上げ、死亡事故に結びついた事例を紹介しました。
このたび、警察が複数の車のドライブレコーダーを分析するなど事故の捜査を進めた結果、スペアタイヤを落下させた中型トラックの運転者と勤務する運送会社の整備責任者が特定され、業務上過失致死の疑いで検察庁に書類送検されました。
事故は2020年3月20日の未明、三重県四日市市の東名阪自動車道で発生し、前方を行く中型トラックの落としたスペアタイヤに乗り上げて路上に停止した後続車の乗員3名のうち2名が、後方から来た別のトラックにはねられて死亡しました。
大型車のスペアタイヤ取付け状態の定期点検は、2018年10月から義務化されていますが、未だに点検がルーズな車が走行し、事故を誘発しているということがわかります。
タイヤだけでなく、車に後から取り付けた工具箱などが転落して後続車の多重事故に結びついた例があります。
車から物を転落させないことは運転者の義務であり、事故に結びつけば大きな責任を負うことを肝に銘じて、点検・チェックをしっかりとしてください。
(シンク出版株式会社 2021.3.29更新)
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