交通事故の賠償が一生続くこともある

 

 交通事故では、運転者の一瞬のミスによって大きな悲劇を生むことがあります。危険運転をしようといった悪意がなくても、うっかり事故で相手を死亡させたり重度の障害を負わせる可能性もあります。

 

 うっかりミスで死亡事故や重度障害事故となった場合は、刑事罰が厳しいというよりは民事罰である損害賠償責任が加害者に大きくのしかかり、1億~2億円という賠償例も少なくないので、任意保険に加入していないと経済的危機を迎えます。

 

 そして、賠償が一時の金銭支払いで終わらずに、重度障害になった被害者への「定期金賠償」を求められることもあります。4歳児が重度障害になった事故の民事訴訟では、加害者が18歳から67歳までの就労可能期間中ずっと継続して月々賠償金を支払うことが命じられた判決がありました。

 まさに、一生続く賠償です。

 

 さらに、被害者の後遺障害の程度が著しく重篤化したときは、賠償金の見直し(増額)を訴えることを認める最高裁判所の判決例もあります。

 

 交通事故は保険で何とかなるなどと軽く考えるのは禁物です。事故を起こすと人生が狂うと肝に銘じておきましょう。 

(シンク出版株式会社 2021.4.27更新)

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