梅雨末期に入り、雨の降る地域が増えています。雨の日の運転では速度とハンドル・ブレーキ操作に十分注意しましょう。とくに高速道路で横転による重大事故が多発していますので注意が必要です。
さる7月5日午前6時10分ごろ、栃木県那須町の東北自動車道で横転したワゴン車に後続のトラックが衝突し、ワゴン車に乗っていた2人が死亡、4人が重軽傷を負う事故がありました。
衝突したトラック運転者は「ワゴン車が直前に横転して避けることができなかった」と供述していますが、ワゴン車のスリップ自損事故が発端と思われます。
また、さる7月3日午後5時過ぎ、山口県下関市の中国自動車道で高校のハンドボール部員18人を乗せたマイクロバスが横転し、男子生徒2人が首や頭の骨を折る重傷を負ったほか、運転していた教師と生徒合わせて12人が軽傷を負いました。教師は「濡れた路面でスリップした」と話しているそうです。
カーブの連続する場所などが危険ですが、見通しのよい直線道路でも進路変更や追越しなどをしたとき、速度やハンドル操作が適切でないとスリップすることがあります。
とくに、ワゴン車やマイクロバス等に多数の乗員が乗っている場合は、重心の高さや遠心力が強くなることで運転が難しくなり、バランスを崩したりガードレールに接触したりして横転事故を起こす危険が高まります。
雨の日はくれぐれも、慎重な運転を心がけてください。
(シンク出版株式会社 2021.7.8更新)
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