さる8月22日午後1時10分ごろ、三重県名張市の信号のない交差点で右折しようとした乗用車が、後ろから走行してきた大型バイクと衝突する事故がありました。
事故の現場は、片側1車線の見通しのよい直線道路で、バイクは乗用車を右側から追い越そうとしていました。
バイクがなぜ右折しようとする車の右側から追い越そうとしたのかわからないのですが、他にもこのような事例がときどき見られますので、その場所的な共通点をまとめてみます。
事故が起きているのは、たいていは見通しのよい片側1車線でどちらかといえば幅員の狭い道路です。
道路幅員が広ければ、前車が右折のために減速してもバイクは左側から追い抜いて行くと思いますが、道路幅員が狭いと前車が減速するとその後ろで減速して停止するしかありません。
ところが、バイクは二輪でバランスを取って走行する乗り物ですので、停止したり減速することを面倒がる人もいます。
そういう人は、前車が減速すると反射的に対向車線にはみ出すのではないかと思います。
いずれにしても、見通しのよい道路の無信号交差点を右折するときには、右側から追い越してくるバイクの存在にも注意してください。
(シンク出版株式会社 2021.8.26更新)
本書は金光義弘氏(川崎医療福祉大学名誉教授・NPO法人安全と安心 心のまなびば理事長)が長年の研究と実践で培った知識と経験をもとに、現在の交通問題について50の提言をまとめた1冊です。
提言は、リスクマネジメントや危機管理体制の基本、これからの交通社会を担う子どもの安全教育まで、幅広いジャンルを紹介しています。交通問題解決の指針に触れることができる一冊です。