長い間運転していると、誰でも少しボーッとしたり、眠くなることがあります。
実際に眠ってしまわなくても、運転者としてのパフォーマンスがかなり低下している状態ですから、休憩する必要があります。
しかし、SAなど休憩場所がすぐにない場合は、とりあえず窓を開けて車内に風を入れて走行するとよいと言われています。
気温が高い日の昼間は、窓を開けると暑い風が吹き込んで来ますので、エアコンを使用して外気導入にするとよいでしょう。
というのは、眠くなるのは車内のCO2濃度が関係している可能性があるからです。
東北大学大学院医工学教授の永富良一氏らの研究によると、密閉した場所で人の呼吸によりCO2(二酸化炭素)濃度が3,000ppmを超えると、疲労感の増加や注意力の低下、さらに眠気や頭痛を訴える人が増加するということです。
JAF(日本自動車連盟)の調査では、車を外気導入にして運転した場合、どのような状況でも車内のCO2濃度は1,000ppm前後を保っていたのに対し、内気循環で1時間走行した場合は最大で外気導入の約5.5倍となる6,770ppmまで高まる結果となりました。これは3,000ppmを大きく上回る危険な濃度です。
ですから、できるだけ「外気導入」にして走行したほうがよいのですが、他の乗員がいるときには新型コロナウイルス感染予防を考慮して、ときどき窓を開けて換気をすることも大切です。
(シンク出版株式会社 2021.9.9更新)
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