交差点をバイクが直進中に、右折する四輪車と衝突する、いわゆる「右直事故」が後を絶ちません。
「右直事故」の場合、直進しているバイクのほうが優先ですので、当然右折している車に非があるのですが、事故を起こすとバイクのほうがダメージが大きくなりますので、今回はバイク側からの事故防止策を考えてみます。
まず、大事なことは直進車が優先という意識を捨てることです。優先意識があると、どうしても「右折車は待ってくれる、待つはず」などと考えてしまい、右折車の動きから目を離してしまいます。
もう一つは、「右折車は自分のバイクに気づいていない」、「気づいていても軽視して強引に右折してくるかも知れない」と考えておくことです。
そうすれば、交差点に進入する前に少しスピードを落として、いつでもブレーキを掛けられるように準備しておくことができます。
二輪車のライダーは、四輪車のドライバーと違って金属の箱で保護されているわけではありませんので、事故を起こすと直接身体に大きなダメージを受けて、重篤な人身事故につながってしまいます。
ですから、交通ルール上は優先であっても、まず自分の命を優先する行動をとってください。
(シンク出版株式会社 2021.9.15更新)
本書は金光義弘氏(川崎医療福祉大学名誉教授・NPO法人安全と安心 心のまなびば理事長)が長年の研究と実践で培った知識と経験をもとに、現在の交通問題について50の提言をまとめた1冊です。
提言は、リスクマネジメントや危機管理体制の基本、ストレスや健康管理ミスが交通事故の原因になる仕組み、これからの交通社会を担う子どもの安全教育まで、幅広いジャンルを紹介しています。
交通問題解決の指針に触れることができ、朝礼話題のネタ探しにも活用できる一冊です。