交通事故のニュースでは、高齢ドライバーのペダル踏み間違え事故がよく報道されます。発進時にコンビニエンスストアに突っ込んだり、駐車場で急発進して歩行者と衝突したりする事故です。
こうした報道が続くと、私達はペダルの踏み間違い事故は高齢者特有のものと思い込みがちです。
また、マスコミは視聴者が興味・関心を示すニュースを選んで繰り返し報道しますので、このような思い込みはますます増幅することになります。
最近公表された交通事故総合分析センターの調査データによると、ペダルの踏み間違い事故件数(2018~2020年の3年間)がもっとも多いのは、確かに75歳以上の高齢者が2,080件とトップを占め、ついで65歳以上の1,870件となっています。
しかし、第3位は24歳以下の1,613件、第4位は25~34歳の1,161件、第5位が55~64歳1,119件と続き、全年齢層で発生していることがわかります(*)。
若者も多くのペダル踏み間違い事故を起こしているのです。
ただし、死亡重傷事故では75歳以上・65歳以上の高齢者が多数を占めています。高齢者では踏み間違いのミスをおかした後の運転行動の修正ができにくいため、多重衝突を繰り返して被害を拡大している例が多いと同センターでは分析しています。
高齢者の踏み間違いが多いのは事実ですが、若者などにも多いのは、運転習熟度が低いことや運転している車に慣れていないことなどが考えられます。また、頻繁にペダルを踏み換えなければならない状況ではミスをしやすいようです。
私達も、レンタカーを借りるときや、新車や代車を初めて運転するときなどは、しっかりとシフトレバーやペダル操作を確認して、踏み間違いを防ぎましょう。
(シンク出版株式会社 2022.3.1更新)
本テストは、6つの運転場面をイラストで見て、自身が「危ない」と思う危険要因を答えることで、自分自身の危険に対する感受性を診断していただくことができる一般ドライバー向けの自己診断テストです。
診断では、右折時・左折時・後退時といった3つの交通パターンにおける危険感受度と、3つの危険要素に対する危険感受度の2つの軸から、危険に対する感受性の度合いを知ることができます。