接触していなくても相手が転倒すれば責任がある

 

 さる3月1日午後3時ごろ、愛知県瀬戸市の交差点で、赤信号を無視して交差点に進入した原付バイクが、横断していた高齢女性をはねて転倒させケガをさせたうえ、そのまま逃げた疑いで逮捕される事件がありました。

 

 原付バイクを運転していた女性は、「信号は黄色だった。ぶつかったのは間違いで、相手がびっくりして転倒しただけ」と容疑の一部を否認しているということです。

 

 原付バイクの女性としては、事故の責任はないと言いたいのでしょうが、事故の因果関係があるか否かは、事故がどのように発生したかによって判断されます。

 

 原付バイクは、赤信号(黄信号かもしれませんが)で交差点に進入して、横断していた高齢者の近くを通過しようとして転倒させたわけですから、高齢者は驚いて転倒してもおかしくはない状況にあったと認定されます。

 

 そうすると、バイクの行動と高齢者の転倒の間には相当因果関係があるということになり、当然事故の責任が生じることになります。

 

 相手と接触していなくても、相手が転倒すると当然事故の責任が問われますので、そのような危険な運転はしないようにしてください。 

(シンク出版株式会社 2022.3.9更新)

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それぞれの事例は運転者の責任を考える問題形式になっており、参加型の教材となっていますので、講習会等でもご活用いただけます。

 

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