東日本大震災から11年が経過して、震災の記憶が風化しつつあると言われますが、震災の日前後にはさまざまな報道があり、地震や災害のときの対処について考える機会となります。
普段よく車を使用する人は、災害時にも車で避難しようと考えるでしょうが、災害の状況によって車での避難が危険である場合も想定しておくことが必要です。
一つは、地震・津波災害です。津波からの避難時に素早く車を利用し助かった人がいる一方で、渋滞に巻き込まれたため車ごと流されてしまった人もいます。
状況によりますが、津波警報などの発令時に車による避難がどのような事態になると想定しているのか、自治体の災害情報などを調べておきましょう。
ただし、実際に南海トラフ地震の被害想定地域で「車を利用して避難する状況」への調査・検討をしている自治体は3割程度と言われ、あとの7割は自動車を使った避難の状況を調査していないそうですから、渋滞の予想など期待できないかも知れません。自分自身で生活する地域の道路をよく調査し、徒歩避難を含めて避難路のプランを複数ルートで想定しておく必要があります。
また大雨や台風の時、子供や高齢者を避難所に連れていくため車を使うという人は多いと思いますが、過去の災害からみると避難所はすぐ満員となり、車中泊を余儀なくされる可能性が大です。
マイカーに着替えやタオル、毛布、断熱シート、水、非常食、消毒スプレー、マスク、携帯用のバッテリー等を搭載しておくと安心です。
浸水時の備えとして、車からの脱出用ハンマーも用意しておくことが大切です。
(シンク出版株式会社 2022.3.14更新)
近年は地球温暖化などによる異常気象により、豪雨や強風・突風、猛暑、豪雪等の自然災害が多発しています。
また、我が国は地震大国ですので、いつ何時、大きな揺れに襲われるかもわかりません。しかしながら、日々自然災害への対応意識を高めておけば、被害を最小限に留めることができます。
本書は、運転中に自然災害に見舞われた6つの運転場面を提示しており、それぞれの危険要因と対処方法を考えていただく教育教材です。