コロナ禍で自転車を利用する人が増えましたが、交通事故も増加傾向となっています。
感染防止対策として満員電車を避けて自転車通勤に切り替える人が増えたことや、自転車で配達するフードデリバリー等が増えていることが事故の増加に結びついているようです。
警察庁の統計によると、2021年中に日本全国で発生した交通事故(人身事故)による死傷者数は、36万4,767人で前年より7,548人減少(-2.0%)しました。
死者数も203人減(-7.2%)の2,636人となって戦後最低を更新しています(ピーク時の6分の1以下)。
一方、状態別死傷者数でみると自動車乗車中、二輪車乗車中、歩行中などはすべて減少していますが、自転車乗用中だけは1,977人も増えて(+3.0%)68,114人と異例の増加に転じています。
また、自転車乗用中の死傷者を違反有無別にみると、全体の63.3%が自転車側に「交通違反あり」となっていて「違反なし」の36.7%を大きく上回っています。歩行中死傷者数の場合は反対に「違反あり」が21.9%、「違反なし」は78.1%ですから、いかに自転車事故が自転車に乗る人自身の危険な行動に起因しているかがわかります。
自転車を利用する人は、自転車が車両の一部であることを自覚して、交通ルールを守ることを意識してください。また、車を運転する側も、交通ルールを無視した自転車の行動を予測し、注意力を高める必要があると言えるでしょう。
(シンク出版株式会社 2022.5.16更新)
近年、道路を横断している歩行者や自転車との衝突事故が多発しています。
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