さる7月24日午後2時40分ごろ、奈良県葛城市にある住宅の敷地内で、1歳の女の子が祖母が運転する軽乗用車にはねられて死亡する事故がありました。
事故当時、女の子は敷地内で家族と簡易プールで遊んでおり、家族がプールを片づけるため、目を離した隙に起きました。
祖母は、買い物に行こうと車を発進させたところ、「右の前輪に何か当たった感触があった」と話しているということです。
家族が車を発進させたとき、幼い子どもに気づかずに轢いてしまう縁故事故が少なからず起きています。
その原因をみると、発進するまでは子どもと一緒にいるのですが、車に乗り込むときや発進するときには子どもの存在を確認していないケースがほとんどです。
車を乗ったとき、今まで一緒にいた子どもが見えないことがあると思いますが、そのとき「家に入ったのだろう」と勝手に判断して、安易に車を発進させないことが大切です。
身長の低い子どもは簡単に車の死角に入り、運転席から見えないことがあります。子どもの存在が確認できない場合は、車から降りて周辺に子どもがいないか安全を確認するようにしてください。
夏休みに入り、子どもと遊ぶ機会があると思いますので、とくに車の周りにいる子どもに注意しましょう。
(シンク出版株式会社 2022.7.28更新)
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