さる8月24日午前2時ごろ、長野県阿智村の中央自動車道で大型トラックが路肩に停車中のトラックに追突し、道路脇に避難中の男性が死亡する事故が発生しました。
避難していた中型トラックの運転者の男性は、事故の10分ほど前に「エンジントラブルでトラックが動かない」と警察に通報し、「車外の安全な場所に避難している」と伝えていたということです。
しかし、実際には追突時に押し出された自分の故障車両に巻き込まれ、全身を強く打つなどして死亡しました。
路肩にガードレールがなく、亡くなった運転者は、停止していたトラックの前方の路肩にいたものと思われます。
この事故でもわかるように、停止車両への衝突に巻き込まれるのを防ぐためには、車の後方に避難することが大切です。かなり離れていると感じても前方にいるのは安全ではなく、追突事故で車両が数十メートル前進する危険もあるからです。
別の事故事例で、乗員が停止車両横のガードレール外側に避難していたところ、停止車両に衝突したトレーラが道路外に横転してきて巻き込まれ死亡したケースがあり、高速道路では現場から後方に離れないと危険だということを意識する必要があります。
皆さんも「故障停止時は、後方に避難」というキーワードを覚えていてください。
(シンク出版株式会社 2022.8.26更新)
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