さる8月に、他社が転落させた積載物がトラックの車体に刺さり、あやうく重大事故になる危険があったという運送業者のドライブレコーダー映像が、テレビニュースで放映されていました。
事故にあった大型トラックのドライブレコーダー記録によると、北陸自動車道のトンネル内の走行車線を走行中、追越車線を追い抜いていった中型トラックの荷台から鉄の架台が転げ落ち、大型トラックのフロントグリルに深く突き刺さったというものです。
荷物を落とした中型トラックは荷物の固定をしていなかったと見られ、しかも、そのまま何事もなかったように走り去ったとのことです。
これは明らかに道路交通法違反で「転落積載物等危険防止措置義務違反」にあたります。
もし、突き刺さったのがトラックではなく乗用車であった場合、フロントガラスを突き破って大きな人身被害が出た可能性があり、とても危険な積載方法であったことは間違いありません。
車の荷台などに物を載せる場合、転落防止の措置を徹底するとともに、万が一転落事故を起こした場合は、すぐに警察に連絡して危険防止措置を行うようにしましょう。
(シンク出版株式会社 2022.9.12更新)
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