自転車事故というと、子どもの自転車の飛出しや、中・高校生の自転車の右側通行などを警戒することが多いかもしれませんが、自転車の死亡事故でみると最も多いのは高齢者の被害です。
警察庁の統計によると、2022年中(令和4年中)に発生した自転車乗車中の交通事故死者数339人のうち、19歳以下の未成年は14人で4.1%、20歳から64歳までの成人層が105人で31.0%、65歳以上の高齢者が220人で64.9%と、死者の多くは高齢者で占められているのです。
高齢者の中でも特に多いのは75歳から79歳の61人です。自転車に限らず、もともと高齢者人口の割合が高くなっているため、高齢者の交通事故が多い側面はあります。
さらに、老化により運動機能が衰えて歩行がつらい高齢者でも、自転車による移動は比較的楽とみられます。一方で運転に必要なスキルが落ちているだけに、一時停止標識を見落とすなど交通事故の危険が大きいと言えます。また、転倒したり衝突したりしたときの耐性も弱くなっており、死亡事故に結びつきやすいのです。
ドライバーはこの点をよく理解して、とくに高齢者の自転車の動きには注意して危険予測意識を高め、自転車を保護する運転を心がけるようにしましょう。
(シンク出版株式会社 2023.3.14更新)
近年、交差点などで道路を横断している歩行者や自転車と衝突する事故が多発しています。
事故の原因は、ドライバーが漫然運転をしていて前方をよく見ていなかったり、安全確認が不十分だったため、発見が遅れるケースがほとんどです。また、歩行者が止まるものと思い込み、横断歩道手前で全く警戒しないために発生する事故もあります。
本冊子は、横断歩行者や自転車を見落とさないために、どこをチェックするかを詳しく解説していますので、事業所での事故削減に効果的な1冊となっています。