皆さんは、高速道路で追突の危険を感じたことはありますか?
流入してくる車や進路変更してきた車が自車の直前に入った場合は、ヒヤリとすることがあるでしょうが、時速80キロ程度で定速走行していれば、まず大丈夫と考えがちです。
しかし夜間など、前方の車の速度が読みにくい状況で漫然と走行していると、思わぬ危険を招くことがあります。
さる4月17日午前0時頃、三重県の新名神高速道路の上り線を走行中に、夜行バスが前方のトラックに追突、さらに後続のトラックから追突され、3台がからむ多重追突事故が発生しました。この事故で乗客など13人がけがをしています。
バスは時速80キロ程度で走行していたそうですが、遅い速度で走っていたトラックに気づくのが遅れたとみられています。
夜間は、前車のテールランプだけしか見えないので速度はつかみづらいですが、前方への集中力をとぎらせないで、少しでもおかしいと感じたら、早めに減速して対応する必要があります。
そのためには、ときどき前車が路肩のデリニエーター(ドライバーに道路形状を認識させる安全設備)や標識などを通過してから、自車が通過するまでを「ゼロイチ」「ゼロ二」などと数えて、2秒以上車間距離を空けるように意識しましょう。
(シンク出版株式会社 2023.4.20更新)
高速道路では、一般道路に比べると高速で移動するため、ひとたび事故を起こすとその被害は大きなものとなる危険が高くなります。
この冊子では、「高速道路でトラブルに巻き込まれない運転」をテーマに、他車の危険行動への対処法や、自車が安全に走行するための運転行動を解説しています。
高速道路走行時においての、自身の運転の危険度を測るセルフチェックも設けていますので、事業所全体における高速道路での事故撲滅に向けて、運転者教育に最適に一冊です。