貨物運送業の構造改革のため物流2法を改正

■荷主・元請けの規制強化で荷待ち・多重下請け構造を改善、軽貨物安全対策も強化

 

 物流の2024問題として、4月から自動車運転者への残業規制や新しい改善基準告示が適用されることに関して、全国的なトラック輸送力不足が懸念されています。

 これに対応して、遅ればせながら国土交通省は物流関係2法の改正案を2月13日、今国会に提出しました。一体として国土交通委員会で審議されますが、順調にいけば4月末までの成立を目指しています。

 

 今回改正されるのは、いわゆる「物流総合効率化法※」と「貨物自動車運送事業法」です。

 


 改正の柱は、

  1. 荷主・物流事業者に対する規制──物流効率化の取組みに努力義務を課し、一定規模以上の特定事業者は、中長期計画作成・定期報告、「物流統括管理者」の選任等を義務づける
  2. トラック運送事業者の取引に対する規制──元請け事業者には運送事業者名等を記載した実運送体制管理簿の作成を義務づけ、多重下請け構造の是正も努力義務化する
  3. 軽貨物事業者に対する規制──輸送の安全確保に必要な法令等の知識を担保するため「貨物軽自動車安全管理者(仮)」選任と講習受講、事故報告等の義務づけを行う

 このうち、 1. については「流通業務総合効率化法※」、2.と3. については「貨物自動車運送事業法」の改正となっています。

※物流総合効率化法=「流通業務の総合化及び効率化の促進に関する法律」は、改正とともに名称も「物資の流通の効率化に関する法律(流通業務総合効率化法)」に変更となります。


●詳しい内容は、国土交通省のWEBサイト「報道発表資料2024.2.13」を参照してください。

  • ①荷主 (発荷主および着荷主)、②物流事業者(トラック、鉄道、港湾運送、航空運送、倉庫)に対し、物流効率化のために取り組むべき措置について努力義務を課し、当該措置について国が判断基準を策定。
  • 上記の取組状況について、国が当該判断基準に基づき指導・助言、調査・公表を実施。
  • 一定規模以上の特定事業者には、中長期計画の作成や定期報告等を義務付け、中長期計画に基づく取組の実施状況が不十分な場合、勧告・命令を実施。
  • 特定事業者のうち荷主には、「物流統括管理者」の選任を義務づけ。 
  • 元請事業者に対し、実運送事業者の名称等を記載した実運送体制管理簿の作成を義務づけ。
  • 荷主・トラック事業者・利用運送事業者に対し、運送契約の締結等に際して、提供する役務の内容やその対価(附帯業務料、燃料サーチャージ等を含む)等について記載した書面による交付等を義務づけ。
  • 貨物運送事業者・利用運送事業者に対し、下請け行為の適正化について努力義務を課す。
  • 一定規模以上の貨物運送事業者に対し、適正化に関する管理規程の作成、責任者の選任を義務づけ。
物流効率化のため荷主が取り組むべき措置

○軽貨物以外の一般トラック貨物事故は減少しているが、軽貨物の事故は激増

 軽貨物以外の一般的事業用貨物自動車では、交通死亡事故・重傷事故は長期に渡って減少傾向にあります。一方、軽貨物の死亡・重傷事故件数は平成28年以降、2倍以上と顕著に増加しています。

 

 保有台数1万台当たりの件数でみると、令和2年以降は、軽貨物のほうが上回っていて、トラック事故防止の今後の課題は、貨物軽自動車運送事業者への管理・指導にあると言っても過言ではありません。

 

 貨物軽自動車運送の大半は個人事業者や5台未満の小企業であり、事業主自身が運転者である例が目立ちます。

 多忙なため、点呼や整備もままならないという事業者が一定数あります。また、大手業者の下請け・孫請けとして無理な運行を強いられるケースが少なくないため、事故多発の背景は複雑です。

 

 2022年10月からの規制緩和により軽乗用車による貨物運送も可能となっていますので、ますます安全性の担保が課題となっています。

 

↑ 貨物軽自動車運送事業者に対する今後の安全対策

 (国土交通省まとめ)より


↑ 貨物軽自動車運送事業適正化協議会の資料より

 【関連記事】

 ●貨物軽自動車運送事業適正化協議会 第3回/2023.12.26(国土交通省WEBサイト)

 ●貨物軽自動車運送事業における軽乗用車の使用について (国土交通省WEBサイト)

 ●軽貨物運送で軽乗用車の使用が可能に(運行管理者のための知識) 

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