2014年

5月

12日

6月の運転管理 …… 2014(平成26)年

雨天時の事故防止を徹底しよう

 6月は梅雨に入り、雨の日が増えます。視界不良による歩行者事故や追突事故、スリップなどによる事故が多発しますので雨天走行の事故防止指導を徹底しましょう。

 

 なお、6月は7月第1週に実施される全国安全週間の準備期間となっています。職場の安全点検を実施するとともに、運転業務におけるリスクアセスメントも行いましょう。

6月の安全運転目標
○スピードを落とし、
 スリップ事故を防
 止しよう

6月の管理重点目標
○点検・整備の徹底
○気象情報等を活用
 し適切な運行指示

6月の健康管理目標
○熱中症など業務上
 健康阻害要因を
 取り除こう 

 


安全運転管理

■6月の安全運転目標

首都高速道路のホームページより引用
首都高速道路のホームページより引用

■スピードを落とし、スリップ事故を防止しよう

 雨が降ると交通事故の発生頻度が高くなるというデータがあります。

 首都高速道路で平成24年度に発生した交通事故を天候別に分析したところ、1時間当たりの交通事故発生件数は、雨が降っているときは晴天時の5倍近く交通事故が発生しているということがわかりました。

 雨により視界が悪くなり、路面もスリップしやすくなります。またブレーキをかけたときの制動距離がびるため、追突事故に繋がるケースも増えてきます。

 雨天時は、とくに次の4点を心がけましょう。

スピードを落とす

 雨の危険要因はスピードを落とすことで緩和されます。スピードを落とし、危険の発見に努めるとともにスリップを防ぎましょう。

ライトを点灯する

 昼間でも迷わずライトを点灯し、他車からの視認性を高めましょう。

車間距離をとる

 晴れた日よりも多めの車間距離をとって、追突に備えましょう。

カーブではとくに注意

 とくにカーブや交差点での旋回時には、スピードと運転操作に注意しましょう。

 

加太トンネルスリップ事故

こんな事故が起こっています
トンネル直後の急カーブで横滑りして衝突し、7人が死傷

 2013年5月20日未明、伊賀市柘植町の名阪国道加太トンネル出口で7人が乗った乗用車(ワゴン)がトンネルから出た直後の右カーブでブレーキをかけてスリップし、中央分離帯のガードレールに衝突しました。
 この事故で乗員3人が道路に投げ出されて死亡したほか、運転者や他の同乗者も重傷を負いました。7人は三重県内で仕事をして大阪に帰る途中でした。

 現場はカーブが急でその後は直線の下り坂となり、あらかじめ減速して走行することが求められていますが、慣れないドライバーがスピードを出したまま走行することもあり、地元では危険な場所として知られています。
 事故当時は、雨で路面が濡れていてスリップしやすい状況でした。

■事故の教訓
 この事故の裁判で、運転者は懲役2年10月の刑を言い渡されています(津地裁平成25年10月31日判決)。判決理由で裁判官は「制限速度を約40キロ超える高速度のまま路面が湿潤したカーブに進入していて、危険というほかない」「高速度で運転したのは仕事仲間らを早く帰宅させたいとの思いからだが、危険な運転は正当化されない」と述べています。

 トンネル内は雨の日でも乾いているため、ついスピードを上げて走りやすいものですが、トンネルを出たとき濡れた路面でスリップする危険を警戒し、出口の手前で安全な速度に減速しておくことが大切です。

 

■6月の管理重点目標

■点検・整備を徹底しよう

 雨の日は、点検・整備がとくに重要です。

 たとえば、タイヤの残り溝が少ない場合、乾いた路面では顕著な影響が現れなくても、濡れた路面では制動距離が伸びたりスリップするなど、大きな危険要因となります。

 この時期は、足回りを中心に点検・整備を徹底しましょう。

 また、雨で視界が悪くなる影響を最低限にするため、フロントガラスの清掃や撥水剤の塗布なども指導しましょう。

■気象情報などを活用し適切な運行指示を

 6月は梅雨に入るだけでなく、集中豪雨などに見舞われることも少なくありません。異常気象時は運行が遅れることを覚悟し、気象情報・道路情報を活用して、安全で確実な経路の選択を指導してください。

 

 焦って近道をしようとよく知らない脇道に入ったため、ガード下のアンダーパスで立ち往生などをする危険もあります。また、堤防道路などでは、雨の日はスリップによる転落などの危険があるので、交通量が少なくても走行しないように指導しましょう。

 そのほか、雨天時は勾配の急な峠の道などアップダウンの多い道路が危険です。少しぐらい遠回りであっても、安全な幹線道路を走行させることです。

 

■6月の健康管理目標

◆熱中症など業務上の健康阻害要因を取り除こう

 全国安全週間を控えています。この時期は、職場における健康阻害要因をチェックし、未然に防止するよう努めましょう。

 一般的に、健康を阻害する要因としては次の4つの側面があります。

① 物理的要因 温度(熱中症等)、騒音(聴覚障害)など

② 化学的要因 有毒ガス(吸引障害)、危険薬品(接触)など

③ 生物的要因 細菌等(食中毒)、有害生物(ハチ刺され)など

④ 社会的要因 労働負荷・過労(腰痛・精神疲労・心身症)など

 

 6月は急激に気温や湿度が上がるので、①の物理的な危険とくに熱中症の危険が高まります。

 総務省の調査によると、平成25年夏期(6月~ 9月)の全国の熱中症による救急搬送人員は58,729人でした。これは6月から調査を開始した平成22年以降の4年間では最多の数字です。このうち、6月だけでも4,265人の人が熱中症で搬送されています。

 

 また、年齢別では65歳以上の高齢者が 47.4%と半数近くを占めていますが、65歳未満の一般成人も39.3%と決して少ない数字ではありません。

 炎天下の作業では帽子をかぶる、水分補給を頻繁に、塩分接触を心がける、適当な休憩をとる──などに注意しましょう。

 睡眠不足や前日の飲酒、朝食の不摂取なども熱中症の引き金になります。

■その他の管理・指導項目

【すべての安全運転管理担当者の皆さんへ】

 

■全国安全週間の準備機関

 6月は全国安全週間の準備期間です。安全活動に関する総点検を実施するなかで、運転に関するリスクもチェックしましょう。

 

  • 構内、出入口などで、構造上危険な場所はないか
  • 車両、フォークリフト、運搬機械などの安全性チェックは万全か
  • 昨年度事故や災害の起こった問題点に関する対策は実施されているか
  • 通勤経路・営業経路などの安全チェックを実施しているか
  • 運転者の健康被害が起こる要因はないか

     

 たとえば、マイカー通勤の車が通学時間帯に児童の通学路などを走行していないか点検しておきましょう。交通事故の頻度は少なくても、もし通学路で事故が起これば大きな被害が発生し、企業の社会的責任が問われる危険もあります。

 児童の通学路は時間帯によって通行禁止にすることも重要です。 

■一定の病気等の症状をもつ運転者への対策が実施されます

 改正道路交通法の一部施行(平成26年6月1日施行)

 昨年公布された改正道路交通法の一部が6月1日から施行されます。病気の症状による交通事故を防ぐため、統合失調症やてんかん、麻薬中毒など一定の病気等にかかっている運転者を対象とした制度が新設されます。

  

 具体的には、都道府県公安委員会が免許取得や更新を申請する人に対して「一定の病気」の症状があるかどうかを尋ねる質問票を交付したり、免許保有者に対して「一定の病気」等に関して報告を求めることができます。

 質問票に虚偽の記載をしたり公安委員会に虚偽の報告をすると、1年以下の懲役または30万円以下の罰金に処せられます。

 道路交通法の改正だけでなく、自動車運転死傷行為処罰法の施行により、病気の症状による事故で危険運転致死傷罪が適用される可能性もあります。

 法改正のポイントを周知するとともに、健康に不安のある運転者に対しては、個別面談等を実施しましょう。

 

 道路交通法の改正ポイントについて、詳しくはこちらを参照

【自動車運送事業の運行管理者の皆さんへ】

■貸切バス事業者に対し集中監査を実施──国交省

 国土交通省は、2014年6月から7月にかけて貸切バス事業者に対する集中監査を実施します。 
 2012年4月に発生した関越道における高速ツアーバス事故を契機に、貸切バス事業者に対する規制が厳しくなり、国土交通省は「高速・貸切バスの安全・安心回復プラン」を策定しました(2013年4月)。プランで定められた措置については、2014年夏までに集中的に実施することになっています。

 また、昨年10月1日の旅客自動車運送事業運輸規則が改正され、貸切バス事業者は規模に関係なく安全管理規程、安全統括管理者選任の届出が義務づけられました


 しかし、この届出を行っていない事業者がまだあります。また、最近高速バス運転者の体調不良事故が相次ぎ、バス事業者に対する信頼が揺らいでいます。

 

 そこで同省では、夏の繁忙期を控えた6・7月にかけて、安全管理規程、安全統括管理者の未届け事業者を中心に、集中的な監査を実施することになっています。

■6月の管理ごよみ──2014年/平成26年──

日  付 行 事 等

1日(日)

30日月)

・全国安全週間準備期間

 7月1日から実施される安全週間の実効を上げるため、6月は安全活動の総点検を実施します。

■平成26年度 安全週間スローガン

 「みんなでつなぎ 高まる意識 達成しようゼロ災害

詳しくは厚生労働省中央労働災害防止協会サイトを参照。

1日(日)

30日月)

不正改造車を排除する運動強化月間

──毎年6月は、危険、迷惑な車の不正改造の取締りを特に厳しくする強化月間。街頭検査などが実施されます。

1日(日)

30日月)

環境月間──6月5日の環境の日(世界環境デー)を含む1か月間を「環境月間」として、エコライフ・フェア2014など各地で環境イベントが実施されます。

1日(日)

30日月)
暴走族取締強化期間──例年、夏期になると暴走族のい集、暴走行為が活発化します。そこで、警察では夏期前のこの時期に、暴走族を許さない環境を作るために取締りを強化します。

1日(日)

7日(土)

・がけ崩れ防災週間──国土交通省は、がけ崩れによる災害防止に関する意識啓発や情報提供を強化します。

1日(日)

・改正道路交通法の施行──運転に支障を及ぼす病気症状のある運転者への対策等──詳しくはこちらを参照

1日(日)

・気象記念日──1875年(明治8年)のこの日、 現在の気象庁に当たる東京気象台が創設されました。

5日(木)

・世界環境デー環境の日・World Environment Day

日(金)

・ワイパーの日──日本ワイパーブレード連合会が制定しました。安全な視界確保のため年1回のワイパー点検を奨励しています。

8日(日)

14日(土)

・危険物安全週間

 ──消防庁が制定し、毎年6月の第2週(日曜日から土曜日までの1週間)、ガソリン等の危険物の自主保安体制の確立を呼びかけています。

 平成26年度 推進標語

 「危険物 読みはまっすぐ ゼロ災害」

  詳しくは(財)全国危険物安全協会のWEBサイトを参照。

10日(火)

・6月の製品安全点検日──経済産業省は、毎月第二火曜日を「製品安全点検日」として、製品の安全な使用法やリコール製品等について情報提供・注意喚起を行っています。

11日(水)

・入梅

13日(金)

運行管理者試験(平成26年度第1回)の申請期間

 ──インターネットによる申請は6月23日(月)まで

 ──試験日2014年8月24日(日)

 ──詳しくは、運行管理者試験センターwebを参照)

15日(日)

・父の日(6月第3日曜日)

21日(土) ・夏至
25日(水) ・指定自動車教習所の日──全日本指定自動車教習所協会連合会が制定。1960年のこの日、改正道路交通法が施行され、公安委員会が指定した自動車教習所を卒業すると運転免許取得時の技能試験が免除される制度が定められたため。
   

 6月1日~

 9月30日

・夏の省エネキャンペーン──エネルギー消費の大きなピークの季節を迎え、省エネキャンペーンが行われます。
 6月中旬

・平成26年5月末までの交通事故発生状況警察庁

 6月下旬

交通安全ファミリー作文コンクールの募集要項の公表

 (募集締切は9月上旬)

 

 

 ◆6月の日没時間(国立天文台天文情報センターによる)

1日(日) 福岡 19:23 大阪 19:06 東京 18:51
15日(日) 福岡 19:30 大阪 19:13 東京 18:58
30日(月) 福岡 19:33 大阪 19:15 東京 19:01

★「おもいやりライト=早めの点灯
  運動に取り組みましょう!
 夏至が近づき日が長くなっていますが、ぜひ早めの点灯を!自車の安全だけでなく他者(他車)への思いやりです。「おもいやりライト」点灯が交通事故が減らします。ぜひ習慣にしましょう。

 「おもいやりライト運動」は、夕暮れ時のヘッドライト早期点灯を ドライバーに呼びかけて交通事故を削減する運動です。横浜の運動事務局の呼びかけに呼応して全国で点灯活動が展開されています。


 ※詳しくは「おもいやりライト」のサイトを参照してください

 
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12月5日(月

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