荷物の軽量化や小口化で腰痛予防に取り組もう

 トラック運送や介護の現場では、重たい荷物を持ったり、人を抱き抱えたりする機会が多く、腰痛に悩まされている人が少なくありません。


 腰部に負担がかかる重量物の取り扱い作業については、これまで成人男子が人力で取り扱うことができる重量制限を「55キロ以下」とし、常時取り扱う場合の重量は「体重のおおむね40%以下となるように努めること」としていました。


 厚生労働省では、この基準を見直す作業に着手しており、先日開催された「職場における腰痛予防対策指針の改訂及びその普及に関する検討会」の第2回会合で、「55キロ以下」の重量制限を削除し、「体重の40%以下となるように努める」のみとする方向で議論をすすめています。

 

 また、最近では女性ドライバーや配達員が増えていることから、女性労働者が取り扱う重量についてもはじめて明記する予定で、一般的な女性の持ち上げ能力を参考に、「男性が取り扱うことのできる重量の60%くらい」とし、「体重の24%以下」を目安とする方向です。

 

 この検討会の結論を待つまでもなく、作業者の腰痛予防対策として人力で取り扱うことができる重量は、確実に軽量化の方向にすすんでいます。
 重量物を取り扱っている職場では、人力で運搬する荷物はできるだけ小分けして、小さく軽量化していくなどの対策を実施しましょう。

(シンク出版株式会社 2013.3.6更新)

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