長距離を運転しているときや、昼食後の会議などに出席しているときに、一瞬カクッと瞬間的に眠ってしまったという経験は誰でも持っている思います。
このように、数秒から数10秒という短い時間の一瞬の眠りを「マイクロスリープ」と呼んでいます。
人間の身体は、何か必要な物が不足すると健康のために不足した物を補おうとする性質があります。たとえば、睡眠が不足して脳の疲労がピークに達したりすると、脳の疲れを取るため、瞬間的に居眠りをするのです。
このマイクロスリープの本当のこわさは、ほんの短い時間とはいえ脳が眠っているため、交通の状況変化に対応できないことです。そのため、交差点の手前でマイクロスリープが生じると、赤信号を見落してしまいます。もちろん、本人にはその自覚がありませんので、どうして「信号無視」をしたのかわからない、といったことになります。
長距離運行のドライバーの話を聞くと、1回目にカクッと居眠りをしたぐらいでは、頑張って眠らないようにしようと運転を続けるが、さすがに3回目にカクッとすると「もう駄目だ」と休憩するということでした。
1回目のマイクロスリープで事故がなかったのは、単に運がよかっただけです。マイクロスリープのような強烈な眠気が生じた場合には、直ちに安全な場所に車を止めて仮眠をとるようにしてください。
(シンク出版株式会社 2013.3.28更新)