腰痛に「ストレス」が関与している

 最近、日本整形外科学会と日本腰痛学会では、個々の医師の経験や勘により行われてきた腰痛に対する診療を、科学的な根拠に基づいて統一的に行うために、診療ガイドライン(指針)をまとめましたので紹介します。
 
 この指針は、国内外の医学論文から厳選した約200件を基に分析して作成したもので、腰痛は椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症など原因が特定されるものは比較的少なく、原因不明の腰痛が8割以上を占めているということです。

 こうした腰痛には、抗炎症薬や鎮痛薬などの「薬物療法」がよいとしています。
 また、発症から3カ月以上たった慢性腰痛では、安静は必ずしも有効ではなく、できるだけ普段の動きを維持して体を動かしたほうが早い改善につながるとして、ストレッチやウォーキングなどの運動を推奨しています。
 
 腰痛の発症や慢性化には、心理的なストレスが関与していることも指摘しています。
 職場での人間関係や仕事量の多さ、仕事上の不満、うつ状態など心理・社会的要因が関与していると指摘したうえで、ストレスを軽減するために、ものの考え方を変える認知行動療法などの精神医学療法が有効だとしています。
 
 ドライバーは、職業がら腰痛を訴える人が多いのですが、腰痛予防や治療を受ける際の参考にしてください。

(シンク出版株式会社 2013.4.4更新)

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