1月の運転管理 …… 平成27年(2015)年

今年1年間の安全運転を宣言しましょう

 新年を迎えました。2015年も無事故・無違反を達成するために、今年1年の安全運転目標を立てて皆で宣言しましょう。

 

 また、1月~2月は1年でも最も寒い時期です。スリップなど冬型事故の防止をはかってください。


 インフルエンザ等の感染症予防も継続しましょう。

 

1月の
安全運転
目標


1月の
重点管理
目標


1月の
健康管理
目標


■1月の安全運転目標

今年1年の無事故・無違反を宣言しましょう

 

 交通災害ゼロは1人ひとりの努力からです!

 まず、自分自身が今年1年の無事故・無違反を宣言し、具体的な事故防止目標を立てましょう。

 

 自分自身が守る安全運転目標としては、

 

 「車に乗り込む前には、必ず車の周りを一回りして安全を確認します」

 「車線変更するときには、ミラーだけでなく頭を回して後方を目視します」

 「お年寄りの姿を見たら、横断してくるかもしれないと予測します」

 「交差点では、たとえ青信号でも、必ず左右の安全を確認します」

 「右左折するときは、すぐに止まれるスピードに落として走行します」

 

など、具体的なテーマを設定することが重要です。

 

 とくに、事故や違反があった人は、自分自身の意識を高めるため、安全運転宣言カードなどを作成して、ダッシュボードに貼ったり携帯すると効果的です。

 

 (下は安全運転宣言カードの例です)



■1月の重点管理目標

■昨年の交通事故の実態分析

 新年に新しい安全運転管理計画をたてる前に、昨年中に発生した交通事故や違反の実態をつかんでおく必要があります。事故の再発防止には交通事故の分析が必要不可欠だからです。

 

 業務中の交通事故データを分析することで、 事業所の運転者が犯しやすいミスや運行経路上の特徴(経路上の問題点)、交通事故に結びついた違反の実態などを客観的に見る必要があります。

 

 このような分析を踏まえて初めて、どのような事故防止対策をとるべきか、目標と対策が明確になるからです。

 

 たとえば、業務中のバック事故が多かった事業所では、どんな業務のとき、どのような駐車場所で起こっているか、運転経験年数、衝突部位、バックモニター確認の有無、事故直前の携帯電話使用の有無など、細かく情報分析することで、教育をすべき運転者層や教育の内容などが見えてくるはずです。

 交通事故の実態分析については、こちらのWEBサイトも参照してください。

■今年の安全運転管理目標の策定

 交通事故分析を元に2015年の安全運転管理計画を策定するとき、ぜひ決めておきたいのは事業所全体の目標=キーワードです。

 数値目標(事故率50%減など)を立てることも重要ですが、運転者の意識を引っ張っていくキーワードが重要です。

 

 たとえば、ある事業所では追突事故防止のために年間テーマに[追突事故の撲滅]を掲げ、具体的な安全運転目標として「3秒の車間時間を確保しよう」を定めて、いろいろな角度で取り組みました。

 全員が車間距離を意識し、早めにアクセルを戻す運転が浸透したそうです。その結果、追突事故がゼロになっただけでなく、全体の燃費が向上するという副産物を得たといいます。

 

 年間目標が決まったら、毎月の活動計画を作って社内全体に配信し、年初の会合や、管理職の講話などでも、折にふれて事故削減目標や管理計画について繰り返し伝達するように心がけてください。 

 

 ※年間の安全運転管理計画のサンプルはこちらからダウンロードできます

■スリップ事故の防止指導を実施

 

  雪が降ると、人もクルマも行動が制限されるとともに、普段は考えられないような動きをすることがあり、スリップ事故が発生しやすくなることを指導しましょう。

 例えば雪が降った翌朝などは、自宅前の雪かきをしていた人が突然車道に出てくることがあるので、注意を促してください。

 驚いてブレーキを踏むとスリップしてしまうので、あらかじめそうした人の出入りを運転者に予測させることが大切です。

 

 また、積もった雪が死角を作るため、事故を起こしやすいポイントが増えてきます。

 雪山の陰からの歩行者横断などを予測して運転することが、スリップを防ぐために重要であることを指導しましょう。


■1月の健康管理目標

厚生労働省キャラクターポスター
厚生労働省キャラクターポスター

うがい・手洗いを励行し、感染を防ぎましょう

 年あけは人と人の接触が急増して、インフルエンザ等の感染症の流行が再熱する時期ですので、注意してください。

 出先で感染する恐れがあるだけでなく、顧客に伝染る恐れもありますので、運転者への衛生管理指導と、マスクの配布などを徹底しましょう。

 

 ウイルス感染症の予防法は、徹底した手洗いとうがいが第一だと言われています。

 また、歯磨きの励行も感染予防に効果が高いことが最近の研究でわかってきました。

 1日何回かの歯磨きが、口内の細菌数を減らす効果とともに唾液の分泌を促すことによる抗菌効果があり、ウイルス感染などの防止にも結びつきます。

 

 また、ノロウイルスによる食中毒の約7割は11月~2月に発生するなど、冬が流行時期です。事業所内で胃腸炎などの流行がある場合は、手洗いの励行の他、塩素系洗剤による消毒も実施しましょう。

   

■その他の管理・指導項目

 → すべての安全運転管理担当者の皆さんへ

交通安全年間スローガンを活用しましょう

 平成27(2015)年使用の交通安全年間スローガンが決定し、先日、発表されました

 年末年始の社内報や交通安全ニュースなどに掲載して紹介しましょう。これらのスローガンは、平成27年の1年間、交通安全活動を盛り上げるために活用されることが望まれています。

 

【運転者(同乗者を含む)向け】

 (最優秀作)

 早めから つけるライトで 消える事故

 (優秀作)

 思いやり ゆとりは無事故へ つづく道

 (優秀作)

 シートベルト 締めれば安全 家族は安心

  (佳作)

 「ちょっとだけ」 ちょっとで済まない 飲酒事故

 渡りきる 老いの歩幅に 待つゆとり

 日本の 運転マナーを 世界遺産に

 

 また、スローガンを題材にした交通安全ポスターデザインが募集されています(1月31日締切 → 詳しくはこちらを参照

 事業所の従業員にも応募を働きかけてみては、いかがでしょうか。

 

 → 事業用自動車の運行管理者の皆さんへ

厳冬期の管理・指導ポイント

こまめに融雪剤を洗い流そう

 この時期、道路の凍結を防ぐために、道路に融雪剤(凍結抑制剤=主に塩化カルシウム)が撒かれています。

 融雪剤の塩分が付着したまま放っておくと車両のサビや腐食に繋がります。とくに遠方まで走行する機会の多い事業用自動車は、洗車に配慮しましょう。

 

 こまめに車両下部の洗車をするよう運転者に促すとともに、雪や風などの影響を受けずに洗車できるスペースを確保するのが、管理者の役割です。

■凍結した場所での転倒事故に注意!

 気温が下がってくると、構内や道路の凍結した路面上などで作業中のドライバーが滑って転び、骨折する労災事故が発生しやすくなります。

 

 早朝作業では、底面に滑り止めのついた冬用長靴などを履き、手袋を使うように指導しましょう。

 また、荷役作業用の鉄製階段などを昇り降りする時にも、必ず手すりを持って3点確保で昇降や作業をするように徹底してください。

 

■1月の安全運転管理ごよみ (2015年/平成27年)

日  付 行事等
 1日( 元日
 2日( ・初荷
 5日(
・官庁仕事始め

 6日(

・小寒

 7日(

・七草
 ~10日(土)

・年末年始の輸送等に関する安全総点検(前年12月10日から)

──国土交通省が毎年、輸送機関に対して自主点検等を通じた安全性の向上を呼びかける運動です。

 ※詳しくは、 同省のWEBサイトを参照してください

 10日(土)

・110番の日──毎年1月10日は「110番の日」。110番は市民生活の安全に関する相談窓口です。緊急以外の相談は「♯9110番」を利用するなど、相談時の正しい通報については、警察庁のWEBサイトも参照してください。

 12日( ・成人の日 (第2月曜日)
 13日(火)

・1月の製品安全点検日

──経済産業省は、毎月第二火曜日を「製品安全点検日」として、製品の安全な使用法やリコール製品等について情報提供・注意喚起を行っています。

 ~15日(木)

・年末年始無災害運動/中央労働災害防止協会(前年12月15日から)── スローガン「安全の足並み揃えて 手を抜かず 年末年始もゼロ災害」

 15日(木)
  16日(金)

第55回 交通安全国民運動中央大会(東京)

──15日が分科集会(ホテルグランドヒル市ヶ谷)、16日が本大会(日比谷公会堂)。
※詳しくは、 全日本交通安全協会のWEBサイトを参照してください。

 17日(土)

・防災とボランティアの日──1995年の当日発生した阪神・淡路大震災を契機として災害時におけるボランティア活動および自主的な防災活動への認識を深める目的で制定されました。

 17日(土)

・大学入試センター試験(~18日)
 20日( ・大寒
 24日(土) 法律扶助の日

 ──1952年(昭和27年)のこの日、法律扶助協会が設立されたこと記念して制定。同協会は2006年に改組され「日本司法支援センター(法テラス)」となり、経済援助を含めた法的支援を行う中心的な機関として活動しています。

 25日( ・日本最低気温の日──1902年(明治35年)、北海道の旭川地方気象台で-41.0℃という日本の最低気温を記録したことによる。上空の強い寒気の通過と放射冷却現象によるものと考えられています。
 26日( パーキングメーターの日──1959年(昭和34年)に東京都が日比谷と丸の内に日本初のパーキングメーターを設置したことによります。料金は15分単位で10円でした。当時は割高感があり、あまり利用されませんでした。
31日(

・年末年始 労働災害防止強調運動/陸上貨物運送事業労働災害防止協会(前年12月1日から)── スローガン 「今こそ荷主と力を合わせ 危険因子を総点検 災害防止へ対応強化」

 荷役作業の安全対策ガイドラインを踏まえて、労災事故防止をはかる運動です。

   
 1月上旬 平成26年中の交通事故速報(警察庁)
 1月下旬 ・平成26年中の交通死亡事故発生状況(警察庁)

 

 

 ◆1月の日没時間(国立天文台天文情報センターによる)

 1日 福岡 17:21 大阪 16:58 東京 16:38
 15日(木) 福岡 17:33 大阪 17:10 東京 16:50
 31日(土) 福岡 17:48 大阪 17:26 東京 17:07

 

★「おもいやりライト=早めの点灯
  運動に取り組みましょう!
 1月はまだ日が短く、東日本では日没が4時半ごろです。
 運転者の皆さんは、早めの点灯を意識しましょう。それだけの配慮で交通事故を減らすことができます。ぜひ早めの点灯を習慣にしてください。

 「おもいやりライト運動」は、夕暮れ時のヘッドライト早期点灯を ドライバーに呼びかけて交通事故を削減する運動です。横浜の運動事務局の呼びかけに呼応して全国で点灯活動を展開する動きが出ています。


 ※詳しくはおもいやりライトのサイトを参照してください

 
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4月22日(月)

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