日本列島各地で梅雨入り宣言が出され、これからしばらく雨の季節が続きます。
雨が降ると路面が濡れてスリップしやすくなりますし、車のフロントガラスなどに雨滴がついたりして安全確認がしにくくなるなど、車の運転にとって非常に条件が悪くなります。
さる6月5日午前6時40分ごろ、三重県の伊勢自動車道で走行車線を走行していた乗用車が前車を追い越すために車線変更し、元の車線に戻る際にハンドル操作を誤り、のり面に乗り上げて約5m下に転落する事故がありました。
事故当時は雨が降っており、現場は緩やかな左カーブの下り坂になっていました。
雨の高速道路の下り坂で左カーブになっている場所では、前車を追い越すのはそんなに簡単ではありません。下り坂でスピードが出ているうえに、左カーブで元の車線に戻るときにハンドルの切り加減が難しいからです。
晴れの日で乾燥した路面では、ハンドル操作をミスすることは少ないと思いますが、雨の日の濡れた路面では少しの操作ミスがスリップなどにつながり命取りになることが少なくありません。
雨の日は、無理な追越しは絶対にしないようにしてください。
(シンク出版株式会社 2016.6.7更新)
──監修:杉原厚吉(「計算錯覚学の構築」チームリーダー)
小冊子「錯視・錯覚に注意して事故を防ごう」は、大型車に比べて小さな二輪車が遠くに見えるなど、運転中に起こる錯視・錯覚を具体的に紹介した、事故防止教育教材です。
5つの問題に回答を記入したのち、解説を読めば、「運転中の錯視・錯覚」について簡単に理解していただくことができます。
巻末には、「錯視・錯覚」をどれだけ意識して運転しているかを確認できるチェックリストを設けています。