さる6月6日午前8時20分ごろ、兵庫県宝塚市の小学校内の駐車場で、6年生の男児が女性の臨時講師が運転する車にはねられ、左脚を骨折するなどの重傷を負う事故がありました。
運転していた女性は出勤時刻の8時15分よりも遅れて出勤しており、「徐行していたが、気がついたら男児と当たった」と話しているそうですが、その背景には出勤時間に遅れているという急ぎの心理や焦り、駐車場内を走行しているという油断などから、安全確認がおろそかになったことがあるのではないでしょうか。
駐車場内に限らず会社の構内などを走行するときには、一般道路を走行するときと違って、運転者の心理に油断が生まれます。
その一つが、他の車や歩行者などがあまりいないことやスピードが出ていないという安心感から、周辺への気配りがおろそかになるということです。
また、駐車スペースなどを探していると、そちらの方ばかりに神経を遣いますので、周りの状況が見えていないことがあります。
駐車場内や会社の構内などを走行するときは、構内の走行ルールを守ることはもちろんですが、一般道路を走行するときと同じように気を抜かないで、周囲への安全確認を徹底して運転してください。
(シンク出版株式会社 2016.6.14更新)
──監修:杉原厚吉(「計算錯覚学の構築」チームリーダー)
小冊子「錯視・錯覚に注意して事故を防ごう」は、下り坂が上り坂に見えるなど、運転中におこる錯視・錯覚を具体的に紹介した、事故防止教育教材です。
5つの問題に回答を記入したのち、解説を読んでいただくと、「運転中の錯視・錯覚」について簡単に理解していただくことができます。
巻末には、「錯視・錯覚」をどれだけ意識して運転しているかを確認できるチェックリストを設けています。