自動車メーカーの燃費データの改ざん問題で、最近「JC08モード」という言葉を見たり聞いたりする機会が多くなりました。
皆さんもご存じのとおり「JC08モード」というのは国土交通省が定めた走行パターンにそって運転して1リットル当たりの燃費を算出したものですが、この走行パターンは実際の走行と同じように細かい速度変化で運転することが求められています。
以前は「10・15モード」という燃費測定方法でしたが、実際の運転とはかけ離れた走行パターンであったため、2011年4月より実際の運転に近い「JC08モード」に改められたものです。
「JC08モード」で測定した燃費データがカタログなどに記載されていますが、実際にはカタログデータほど燃費が出ないのは皆さんが感じられているとおりです。
燃費を測定するときには、熟練したプロの人が運転していますが、私たちにはそれほどの運転テクニックがありませんし、実際に運転するときにはエアコンをつけるなど、かなり条件が悪い中で運転しているからです。
カタログの燃費はあくまで参考程度にして、自分の運転の仕方でどれくらい燃費が伸びるかを考えたほうがよいと思います。
(シンク出版株式会社 2016.6.27更新)
──監修:杉原厚吉(「計算錯覚学の構築」チームリーダー)
小冊子「錯視・錯覚に注意して事故を防ごう」は、下り坂が上り坂に見えるなど、運転中におこる錯視・錯覚を具体的に紹介した、事故防止教育教材です。
5つの問題に回答を記入したのち、解説を読んでいただくと、「運転中の錯視・錯覚」について簡単に理解していただくことができます。
巻末には、「錯視・錯覚」をどれだけ意識して運転しているかを確認できるチェックリストを設けています。