高速道路を走行しているときには、原則として信号もありませんし、歩行者や自転車が飛び出してくるという心配もありませんので、前を走っている車が急な減速をすることを想定していません。
そのため、前方の事故渋滞などで減速をしている前車に気づくのが遅れて、追突する事故が起こったりします。
さる7月15日午前11時40分ごろ、岐阜県大垣市の名神高速道路下り線で、高速バスが乗用車に追突、さらに前方の軽乗用車を巻き込む玉突き事故が起きました。
事故の現場は片側2車線の直線で、3台とも追越車線を走っており、先頭の軽乗用車が路上に毛布が落ちているのに気づいて減速し、その後ろを走行していた乗用車もスピードを落としたところに、高速バスが追突したものでした。
平坦な直線道路が続く場所では、前車がブレーキを踏むことはあまり予測できませんが、今回の事例のように落下物があったり、野生動物が横切ったりすることがあり、前車が急にブレーキを踏むこともあります。
高速道路でも、前車が急なブレーキを踏むことがあることを予測しておきましょう。
(シンク出版株式会社 2016.7.20更新)
──監修:杉原厚吉(「計算錯覚学の構築」チームリーダー)
小冊子「錯視・錯覚に注意して事故を防ごう」は、下り坂が上り坂に見えるなど、運転中におこる錯視・錯覚を具体的に紹介した、事故防止教育教材です。
5つの問題に回答を記入したのち、解説を読んでいただくと、「運転中の錯視・錯覚」について簡単に理解していただくことができます。
巻末には、「錯視・錯覚」をどれだけ意識して運転しているかを確認できるチェックリストを設けています。