物損事故の損害を甘く見ない

 交通事故で高額の損害賠償というと、ほとんどが死亡事故などの人身事故の損害というイメージが強いのですが、物損事故の損害でも高額の賠償命令が出ることがありますので、甘く見てはいけません。

 

 ご存じの方も多いと思いますが、平成20年8月に東京都板橋区の首都高速道路池袋線でタンクローリーが横転して炎上する事故がありました。

 

 この事故で高架部分が火災で変形したため、掛け替えが必要となり、現場付近は2か月余り通行止めとなりました。

 

 首都高速道路会社は、タンクローリーが所属する運送会社などを相手取り、高架部分の掛け替え費用約17億円のほか通行止めによる営業損失などの損害賠償を求めていましたが、さる7月14日に判決がありました。

 

 東京地裁は、高架部分の掛け替え費用や通行止めによる営業損失などを認め、群馬県高崎市の運送会社とドライバーに約32億8900万円の支払いを命じました。

 

 物損事故でも高架道路を壊したり、鉄道設備を壊して列車を止めたりすると、とんでもない金額の損害賠償を請求されることを肝に銘じておいてください。

(シンク出版株式会社 2016.7.22更新)

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