先日、国土交通省の事業用自動車事故調査委員会が重大事故の調査報告書を発表しました。
そのなかで、平成28年5月3日午後9時39分頃、山口県下松市の山陽自動車道を走行していた中型トラックが渋滞の車列に突っ込み母親と子ども2人の3人が死亡、7人が重軽傷を負った事故について、ドライバーがおよそ9秒間にわたって前を見ずに運転していた可能性があると指摘しました。
ドライバーは、「落としたペットボトルを拾おうと運転席でかがみこんだ状態で200mあまり走行した」と話していて、このときのスピードは制限速度の50キロを大幅に上回る時速90キロに達していたことがわかりました。
誰でも前を見ずに運転するのは、恐怖を感じると思います。それが時速90キロという高速ならなおさらです。
時速90キロで走行している車は、1秒間に25mも進みますので、9秒もわき見をするなんてとてもプロのトラックドライバーの運転行為とは思えません。
なぜ運転中にペットボトルを拾おうとしたのかわかりませんが、運転中にわき見となるような行為は絶対にしないよう、肝に銘じてください。
(シンク出版株式会社 2018.6.18更新)
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