4月の運転管理──2019年

■交通弱者の事故を防止しよう


4月の安全運転管理

 4月は新入学児童や入園児などが増えて通学通園時の交通事故が多発する心配のある時期です。

 交通弱者に配慮した運転を心がけるように指導しましょう。

 

 管理者としては今年度の安全方針を明確にして、事故防止目標などを具体的に設定し、回覧・掲示しておきましょう。

 また、新入社員や配置換えで新たに運転者に選任した社員の適性診断、違反チェックを実施してください。

 

 なお、今年は統一地方選挙の関係で「春の全国交通安全運動」は5月に実施されます。

 4月は運動の準備期間として活動の準備をすすめておきましょう。 

  

4月の安全運転目標/運転者の皆さんへ

子どもや高齢者に配慮して運転しよう

■歩行中の高齢者への注意が重要

高齢者事故の防止

 平成30年中の交通事故死者数を年齢別にみると、65歳以上の高齢者が1,966人と最も多くなっています(全体の55.7%)。

 

 全体の事故死者数は10年前(平成20年中)の5,209人と比べて昨年は3,532人と68%に減少しています。

 65歳以上の高齢者も死者数は減少してはいるものの、10年前の78%ですので事故死者に占める割合は増加していることになります。 

 

 高齢者は自動車運転中・乗車中に死亡事故にあう割合が年々増加傾向にありますが、依然として歩行中や自転車乗車中の事故が多発していますので注意が必要です。

■子どもの飛出し・横断に気をつける

子供の飛出し

 15歳未満の子どもの死者数は10年前の61%にまで減少して、事故死者数に占める割合は減りつつありますが、少子化の影響もあり、人口10万人単位でみると全年齢平均と比べてそれほど減少しているわけではありません。

 

 危険な行動として、やはり生活道路の交差点などで安全確認をしないで横断したり、駐車車両の死角から急に道路に飛び出してくるといった行動が目立ちます。

 

 また、小学校低学年の子どもでは、横断歩道を横断中に歩行者を軽視する車にはねられる事故もしばしば発生しています。

 成人歩行者の場合、ほとんどの車が横断歩道を渡ろうとする歩行者がいても停止しないことを知っているため、車の通過を待ってから横断する行動が当たり前になっていますが、子どもの場合は横断歩道が歩行者優先であると信用して横断する例があります。

 

 運転者は交通ルールを守り、前方に横断歩道を発見したらいつでも停止できる意識で周囲の歩行者に注意をすることが必要です。

  

月の重点管理目標/管理者の皆さんへ

運転適性などの把握に努めよう

■適性診断や違反歴チェックにより個別に管理する

運転適性の把握

 事業所の交通事故は、全体のわずか1~2割程度の運転者が繰り返し起こしているという話を聞きます。

 ほとんどの運転者には事故はなく、運転適性に問題をかかえる一部の運転者が事故を起こしやすいのです。

 

 このことから、入社時や運転者としての選任時に適性診断をすることは、極めて重要です。

 運転者の診断結果をみて、せっかちで確認をする前に動作をする傾向が強いとか、情緒の安定性に少し問題がありカッとしやすいといったことがわかれば、その運転者の適性に応じた個別指導を行うことができます。

 

 デスクワークであれば個人の性格特性は単に書類ミスが多い程度ですみますが、運転場面では事故に結びつく危険性がありますので、軽視しないことです。

 

 また、違反をよくする運転者に事故が多いという統計もあります。

 事業所で社有車の運転を任せるのであれば、違反の履歴をチェックしておくことも重要です。

 運転者の事故違反の履歴は「運転経歴証明書(運転記録証明書、または無事故・無違反証明書)」を自動車安全運転センターから発行してもらうことで明らかになります。

■アルコール依存症などの兆候をチェックする

アルコール依存症のチェック
飲酒運転事故の多くに依存症患者が関係している

 疾病等のため運転者としての適性に問題を抱えている場合もあります。

 

 飲酒事故を起こす運転者の多くは、アルコール依存症やその予備軍と言われています。

 依存症は精神疾患であり「意志の力」ではコントロールできなくなっているので、専門医の治療を受ける必要があります。

 

 これらの人は、運転者としての適性を欠いているにもかかわらず、自覚のない場合が多いため、事故などを起こさないとなかなか発覚しません。

 事業所では、以下のような兆候に目を配り、アルコール依存症や予備軍の疑いがある運転者には専門医に相談するように指導しましょう。

 

 ● 宴会では多量の飲酒をする

 ● 酒の席でケンカやトラブルがあった

 ● 肝臓などの病気で少し長く入院した

 ● 休日は朝から酒を飲むという噂がある

 ● 目つきや顔つきが最近変化していると職場で話題である 

 ● 酒気残りのため、しばしばアルコールチェックにひっかかる  

  

4月の健康管理目標/従業員の皆さんへ

適度な運動習慣で健康を維持しよう

■食事だけで健康維持をするのは難しい

 

 生活習慣病の予防や治療には食生活の改善も必要ですが、運動習慣を形成することが極めて重要であることが、研究で明らかになっています

 

 しかし、健康意識の高い人が身体によいものを摂ろうとして、食品や飲料などに気を遣うことはあっても、忙しいとか場所や機会がないとして、運動をすることは後回しにしがちです。

 

 また、「明日からジョギングしよう」と心に決めても、実際に行動をして日々の習慣を変えるのは難しいものです。

 そこで、次のような工夫をしてはいかがでしょうか? 

■運動を促す工夫をする

 どんな運動でも少しずつすれば、それなりの効果がありますので、「有酸素運動を最低30分しなくては」と気張らずに、1日何分でもいいので、気楽に始めて続けることが大切です。

 

 ある女性は花が好きなので、毎日スマホで花の写真を最低1枚撮ってインスタグラムに上げることを日課にしたところ、友達がよく「イイネ」してくれて継続できました。花を探して退勤時に寄り道することが習慣化し、週末には開花情報を調べて郊外へ山野草観察等に行くようになり、かなりの体重減量に結びついたそうです。

 

 また、ある男性はお洒落なので「格好」から入り、ブランドもののトレーニングウェアとジョギングシューズを購入し、それを着て散歩したら同じような格好の人がたくさんいるのに気づき、自然とつられて河原などを歩く気になりました。

 ランナーのマネをしてストレッチなどをするうちに、徐々に走ることも嫌ではなくなってきました。

 

 習慣を変えるにはきっかけが必要ですが、なるべく苦痛にならないように、自分の好きな方法で始めるほうが長続きします。

  

その他の管理・指導項目

■春の全国交通安全運動の準備をすすめよう

春の全国交通安全運動 2019年
内閣府作成の交通安全運動ポスター

■子供と高齢者の交通事故防止

 今年は、統一地方選挙のため5月に春の全国交通安全運動が実施されます。

 重点項目を踏まえて交通安全運動への参加指針を策定し、運動資料や安全運転指導教材などを配布しておきましょう。

 とくに事業所においては、生活道路などにおける交通弱者の安全確保、飲酒運転の根絶をはかることが重要です。今年のゴールデンウイークは10連休の事業所も多いので、レジャー運転時の酒気残りなどを防ぐように指導を徹底しましょう。

 

・運動の実施期間 5月11日(土)~20日(月)

・交通事故死ゼロを目指す日       5月20日(月)

 

 

・全国重点項目

  1. 子供と高齢者の安全な通行の確保と高齢運転者の交通事故防止
  2. 自転車の安全利用の推進
  3. 全ての座席のシートベルトとチャイルドシートの正しい着用の徹底
  4. 飲酒運転の根絶

 

 ※春の全国交通安全運動の詳細に関しては

 → 内閣府のWEBサイトを参照してください。

  

事業用自動車の運行管理者のみなさんへ

■36協定の見直しをしましょう

■時間外労働の削減努力を

 働き方改革関連法により、2019年4月1日から改正労働基準法が施行されます。

 具体的な規制強化として、

  • 今まで特別条項により実質青天井だった時間外労働の上限を規制。
  • 月60時間を超える時間外労働を行った場合の賃金の割増率が中小企業でも25%から50%に。
  • 年次有給休暇のうち年5日の消化が義務づけ。

といったことが実施されます。

 ただし自動車運転者は当面、労働時間上限規制の適用が除外されます(2024年3月31日まで)。

 

 しかし運転者の長時間労働が社会問題ともなっていますので、この機会に時間外労働の協定である36協定の見直しを行い、改善をめざしましょう。

 なお、36協定は必ず有効期限がありますので(通常は1年単位)、期限を確認して更新するのを忘れないことも大切です。期限が過ぎていると協定は無効となり、時間外労働の特例は認められず、事故発生時などに調査されて発覚すると労働基準法違反となります。

 

 時間外労働の削減に先進的な事業所には、業種を問わずインセンティブを与える制度もあります。

 たとえば、残業の翌日は出社を遅らせる「勤務間インターバル制度」を導入した事業所には助成金が交付されるなど、メリットがありますのでぜひチャレンジしてください。

 

 ※時間外改善助成金(勤務間インターバル導入コース)は → 厚生労働省のwebサイトを参照

 

■熱中症の予防策を準備しましょう

空調服が人気です
空調服が人気です

 

 厚生労働省呼びかけの「STOP!熱中症クールワークキャンペーン」は4月が準備期間となっています。

 5月から夏日を迎える地域も多く、あっという間に暑くなるからです。

 事業所の熱中症予防対策は万全ですか?

 国土交通省や厚生労働省では次のような事例を紹介しています。

 

暑さ指数計の準備

 暑さ指数(WBGT)は、人体の熱バランスに大きな影響を与える「気温・湿度・輻射熱」の3つを取り入れた温度指標です。 気温上昇にかかわらずWBGTが28℃以上で熱中症リスクが高まります。JIS規格に基づいた指数計を準備する職場が増えています。

●ファン付き作業服の導入 

 運転者や作業者が暑い日に熱中症で倒れないように、ファン付きの作業服(空調服)を購入している事業所があります。外気を送風するので制服を着ていても体温が上がり過ぎません。

●給水器の設置

 運転者の休憩所にミネラルウォーター給水器を設置して、水分補給を促している事業所があります。塩飴(しおあめ)を盛ったかごを横に置き、塩分補給も促しています。

●クーラーボックスの設置

 屋外の荷積み所などの近くに簡易テントを張り、クーラーボックスを複数設置、お茶や経口保水液・氷・飴など熱中症対策キットを入れている現場があります。

●休憩車を設営

 休憩所の設置できない場所での作業のために、休憩用のワゴン車を派遣する事業所もあります。ときどき冷房した車のなかで休憩し、クーラーボックスの飲料などで身体を冷やします。

  

4月の安全運転管理ごよみ──2019年(平成31年)

日  付 行 事 等

 1日(月)

 ~30(火)

・未成年者飲酒防止強調月間(国税庁/厚生労働省など)──未成年者の飲酒防止を徹底するため、毎年4月にはポスターや各種媒体を通じて集中的に広報が行われます。飲酒運転に関連した資料も配布されます。

(詳しくは国税庁のwebサイトを参照)

 1日(月)

 ~30(火)

・「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」準備期間

 厚生労働省が主唱する今年の熱中症予防対策キャンペーンは、5月1日から9月30日まで。4月は準備期間として、夏期の暑熱環境下における作業計画の策定などを行なうよう呼びかけています。 

 7日

世界保健デー──世界保健機関(WHO)の設立記念日。世界各国で健康的な生活について考えてもらうためのさまざまなイベントが開催されます。

 8日(月)

タイヤの日──日本自動車タイヤ協会が制定。ドライバーにタイヤへの関心を高め、空気圧のチェックなどの啓蒙推進活動を行なっています(タイヤ協会のwebサイトを参照)。

 9日(火)

・4月の製品安全点検日

 経済産業省は、毎月第二火曜日を「製品安全点検日」として製品の安全な使用法やリコール製品等について情報提供・注意喚起を行っています。

 10日(水)

法テラスの日(日本司法支援センター)──同センターの設立日を記念して、各地の法テラスでは、この日を中心に弁護士・司法書士などによる無料法律相談会が開催されます。
 10日(水)  ・瀬戸大橋開通記念日(30周年)──1988(昭和63)年、瀬戸大橋が開通し、本州と四国が橋で結ばれました。

 12日(金)

祇園暴走事故から7年が経過──2012年4月12日、京都市祇園で運転者が発作により車のコントロールを失い軽ワゴン車が歩行者をはねて運転者を含む7人が死亡し12人が重軽傷を負いました。勤め先の会社は倒産しています。健康起因事故への社会的関心が高まり道路交通法改正の一つのきっかけとなりました。

 15日(月)~ 

 21日(

第59回科学技術週間──毎年4月18日の「発明の日」を含む1週間は「科学技術週間」と定められています。

 18日(木)

鹿沼クレーン車6人死亡事故から8年が経過──2011年4月18日、栃木県鹿沼市樅山町で「てんかん患者」の男性がクレーン車を運転中、てんかん発作が原因で意識を失い、集団登校中だった児童の列に突っ込み6人がはねられ全員が死亡しました。免許更新時の手続を見直すきっかけの一つとなりました。

 19日(

・地図の日──日本で初めて精巧な日本地図を作った偉人・伊能忠敬が1800年の旧暦閏4月19日に江戸を出発し、蝦夷の地の測量へ出発したことにちなんでいます。別名「最初の一歩の日」とも言われます。

 20日(土)

・穀雨

 23日(火

亀岡児童交通死事故から7年が経過──2012年4月23日、京都府亀岡市篠町で小学校へ登校中の児童と引率の保護者の列に無免許運転の軽自動車が突っ込み、計10人がはねられて3人が死亡、7人が重軽傷を負う事故が発生しました。危険運転致死傷罪は適用できませんでしたが、遺族の怒りは大きく、無免許運転事故への罰則強化を図る一つのきっかけとなりました。

 28日(

洗車の日──自動車用品小売業協会は4月28日を「洗車の日」に制定し、前後にイベント等で洗車を呼びかけています。 

 4と28で「ヨイツヤ(良い艶)」と読む語呂合わせです。

 28日(

労働安全衛生世界デー・国際労働災害犠牲者追悼日──「仕事における安全と健康のための世界の日」です。労働災害の犠牲者を追悼し再発防止を図る国際的な記念日として、2002年に国際労働機関(ILO)が国連の国際ディの一つと認定しています。

 29日(

関越道「高速バス居眠り運転」事故から7年が経過──2012年4月29日に群馬県の関越自動車道上り線藤岡ジャンクション付近でツアーバスが防音壁に衝突し、乗客7人が死亡、乗客乗員39人が重軽傷を負う事故が発生しました。

 この事故を契機に、ツアー貸切バス・高速バスの安全対策が強化され「高速乗合バス」に一本化されました。

 29日 

・昭和の日

 30日 国民の休日 ──退位の日。翌5月1日=即位の日が祝日のため休日に。
   
 4月上旬 ・平成30年中労働災害の動向について厚生労働省

 3月上旬~

 4月24

35回 安全衛生標語の募集──中央災害防止協会。

 「2019年度 年末年始無災害運動標語」、「2020年 年間標語」の募集。 

 締切りは4月24日。詳細は、同協会のWEBサイトを参照。

 ~4月末

・2019年度の「安全衛生標語」募集──陸上貨物運送事業労働災害防止協会。「荷役」「交通」「健康」の3部門で募集し、11月に滋賀県で開催する全国大会で顕彰。締切は4月30日(火)詳しくは、同協会のWEBサイトを参照。

 4月下旬

・2019年3月中の交通事故死者統計の発表警察庁

 

 ◆4月の日没時刻国立天文台天文情報センターによる)

1日(月) 福岡 18:38

大阪 18:19

東京 18:02 札幌 18:00

 15日

福岡 18:49 大阪 18:30

東京 18:14

札幌 18:16
30日(火) 福岡 19:00

大阪 18:42

東京 18:26

札幌 18:34
早めのライト点灯で事故防止
「早めにつけよう おもいやりライト
 運動に取り組みましょう!

 4月は日が長く感じられ西の地域では19時台の日もあります。しかし、暖かくなって人出が増えますので、早めのライト活用を意識しましょう。また、花見や歓迎会など行事が多い時期なので、普段は人影が少ない場所で思わぬ歩行者の一群などに出会うこともあります。

 歩行者や自転車との事故防止のために、点灯して互いに早期発見をする意識を持ってください。

 

 早めに点灯するあなたの思いやりが、交通事故減少に結びつきます。遅くても日没の30分前には、ぜひ点灯するとともに、夕刻に増える交通参加者を警戒して運転してください。

 
 「おもいやりライト運動」は、夕暮れ時のヘッドライト早期点灯をドライバーに呼びかけて交通事故を削減する運動です。全国で点灯活動を展開する運転者が増えています。


 詳しくはおもいやりライトのサイトを参照してください

 

 また、JAF(日本自動車連盟)も早期ヘッドライト点灯キャンペーンを展開しています。
 JAFのインターネットWEBサイトではライト点灯
に関して様々な情報提供が行われます。

 ※詳しくは JAF Safety Light のサイトを参照してください

 
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7月18日(木)

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