今月の運転管理──2020年2月(令和2年2月)

■厳冬期の事故防止


4月の安全運転管理

 2月は、寒気の影響で各地で降雪や凍結などがあり、スリップによる衝突など冬型事故が多発する時期です。

 スリップ事故は自損事故では終わらず、歩行者に衝突したたり、多重衝突事故に結びつきやすいので、車の運行には危険な時期です。

 

 車間距離や側方間隔を十分とるとともに、強いブレーキや急なハンドル操作をしないために、的確な危険予測が必要となります。

 

 管理面では、気象情報や経路の規制情報の収集を綿密にして、運転者への連絡・指示を徹底してください。

 健康面では、急激な温度変化によるヒートショックなどに注意するように指導しましょう。 

 

  

2月の安全運転目標──運転者の皆さんへ

スリップ事故に注意しましょう

■正面衝突が多いスリップ死亡事故

横断歩道での一時停止

 2月は、場所によって降雪により道路が非常に滑りやすくなりますが、雪の降らない地域でも朝晩の冷え込みにより凍結してスリップする危険が高まっています。

 北海道警察本部が冬場のスリップ要因による死亡事故を分析した資料によると、以下のような特徴が明らかになっています。

  • スリップ事故の発生場所はカーブより、平坦な直線道路が多い。
  • 正面衝突が約6割を占めている。
  • 正面衝突は普通車が第1当事者となる事故が多く、普通車が大型車や中型車と衝突する事故が 約7割を占める。
  • 雪道の直線道路で、事故直前の速度が40km/hを越えると死亡事故の割合が高くなる。

 直線道路などを走行しているとつい油断しがちですが、少しのスリップでも対向車線への逸脱による正面衝突事故や道路脇への衝突事故に結びつく恐れがあります。直線ではカーブほどスピードを抑えていないので、衝突した場合の衝撃が大きいのです。

 乾いた道路を走行する場合と比べて、格段に危険であることを肝に銘じて走行しましょう。

 

 また、対向車が中型車以上の場合は、普通車では自分自身が死亡事故に巻き込まれる恐れが大きいことを意識してください。

 

※資料出所:北海道警察本部/平成30年度から過去5年間にわたるスリップ死亡事故62件の分析

■こんな事故が起こっています

スリップによる正面衝突事故

 2019年2月9日から関東地方では強い寒気の影響で広範囲に雪が降り、茨城県では午後5時から10日午前9時頃までの間、路面凍結などによる交通事故が89件発生し、1人が死亡15人が重軽傷を負いました。

 

 死亡事故は10日に茨城県牛久市の国道6号で発生、つくば市の男性(71歳)の運転する軽トラックが対向車線に飛び出し、大型トラックと衝突、男性は胸などを強く打って亡くなりました。

 当時、路面が凍結していて軽トラックがスリップしたのが原因です。

 

 水戸地方気象台の発表によると、当日の茨城県内の積雪は最大3センチ程度だったということですので、少ない積雪量でも気温低下により凍結が発生すると極めて危険であることを示しています。

■下の項目をチェックし自らの運転態度を反省してください

・少しの雪でもスタッドレスタイヤかチェーンを用意して走行する

・雪道では危険予測意識を高めて、早めにアクセルを戻すように心がける

・前日に雪が降った日の朝は、凍結を予測して走行する

・雪道でハンドルをとられるように感じたら速度をゆっくり落とす

・雪道で一時停止場所を見つけたら早めに減速してゆっくり近づく

・凍結した道路では対向車の動きに十分注意して速度を上げすぎない

・濡れたアスファルト路面に見えても凍結を予測して走行する

・雪道では停止する前にごく軽く予告ブレーキを踏み後続車に警戒を促す

 ハイ・イイエ

 ハイ・イイエ

 ハイ・イイエ

 ハイ・イイエ

 ハイ・イイエ

 ハイ・イイエ

 ハイ・イイエ

 ハイ・イイエ


  

月の重点管理目標──管理者の皆さんへ

道路や気象の情報を的確に伝達しよう

■ネット情報に目を配り、最新の情報をゲットしよう

飲酒運転根絶

 これから降雪や寒波などによる道路状況の変化が激しくなります。運転者に的確な指示を行うためにも、道路情報・気象情報の収集に努めましょう。

 

 国土交通省は各地の国道事務所や整備局と連携して、インターネットホームページとツイッターによる道路情報の提供を行っています。

 

 関係する地域の道路情報ページをフォローしていると、急な降雪による危険箇所や通行止めの発生などを道路別に即座に知ることができます。

 

 突然の大雪などで情報ページのアクセスが混み合う場合は、ツイッターの情報が閲覧しやすく有効です。また、気象庁では現在から3日先(72時間後)までの降雪予測情報も提供しています。

 

 また、日本道路交通情報センターのインターネット上の地図で、地震・大雨や豪雪など自然災害による大規模な交通規制が発生した場合、通行止め或いは通行実績情報を更新するサービスを実施しますので、それらのページにも目を配っておきましょう。

 

  → 国土交通省の冬道情報はこちらを参照   → 「教えて雪ナビ」情報はこちらを参照

  → 道路交通情報センターはこちらを参照   → 日本気象協会のページはこちらを参照

  → 気象庁の「現在の雪・情報提供」はこちらを参照

山形河川国道事務所のツイッターページ

新潟国道事務所雪道情報のツイッターページ



  

2月の健康管理目標──従業員の皆さんへ

 急激な温度差によるショックに備えましょう

早朝高血圧

■ヒートショック事故が多発

 

 温かい室内にいたのに、急に寒い場所に入るなど温度の変化があると、血圧が急に上下し、心臓や血管の疾患が起こる危険があります。

 これをヒートショックといい、血圧の乱高下に伴い脳内出血や心筋梗塞などを発症して、よくお風呂場などで発作を起こしたり転倒して頭を打つような事故が起こります。

 

 こうしたヒートショックで亡くなる人は交通事故死者数よりも多く、1年間に全国で約19,000人もの人が浴室等の事故で亡くなっているという推計があります(※)。

  (※厚生労働科学研究費補助金 「入浴関連事故の実態把握及び予防対策に関する研究」)

高血圧

■脱衣場などを事前に温めて、

 温度差を少なくする

 

 こうした事故の危険は高齢者だけでなく、40歳台からあると言われていますので、注意が必要です。

 ヒートショック事故を防ぐためには、温かい居室内とトイレや脱衣場などの温度差をなるべく5℃以内にすることが大切です。

 リビングなどの室内を25℃程度で暖房しているならば、20℃以上にしておけば安心です。

 

 脱衣場などには電熱ヒーターを設置し、入浴前だけ暖房するなどの対策が有効です。

 

 また、温度差が発生するのは屋内だけとは限らず、寒冷地で車から降りるときも注意しましょう。車室内は暖房で温められているのに外気温が非常に低いと、血圧などが急上昇します。少し買い物をするだけだから……などと油断して薄着で車から降りるのは禁物です。

 慌てて降りないで、ダウンジャケットやマフラーなどを忘れないようにしてください。

  

その他の管理・指導項目

■全車両チェーン規制に注意させよう

豪雪時チェーン規制

■タイヤチェーンがないと通行できない

 道路がある可能性をチェック

 

 2018年12月14日から、警報レベルの大雪が降った際には、右のような標識が出た道路(一般道路、高速道路)で全車両へのチェーン規制が行われることになりました。

 2018年1月~2月にかけて、豪雪により各地で車が立ち往生し、長時間の滞留が発生したことを受けた措置です。

 

 この標識が出た道路では、スタッドレスタイヤであってもチェーン装着が必要ですので、そろそろ気象情報や道路規制情報に注意して、運転者にチェーン搭載の指導を実施しましょう。

 

 2018年度に国土交通省から規制実施の対象となる区間と規制の運用方針が公表されています(暫定区間で変更・追加の可能性はあります)。

 該当する経路を走行する事業所では、豪雪に備えてチェーン搭載を指導してください。

 

 → 詳しくは、こちらを参照 (国土交通省のチェーン規制Q&Aサイト)

  

事業用自動車の運行管理者のみなさんへ

■車輪脱落事故を防ぎましょう

車輪脱落の位置(平成30年度)
国土交通省:「車輪脱落事故発生状況資料」より

 例年冬期は大型自動車等の車輪脱落事故の発生ピークが見られます。

 国土交通省では、大型自動車を使用している事業者への日常点検整備と「一定走行後のボルト・ナット増し締め」「ボルト等の錆除去」の徹底を呼びかけています。

 

 同省によると、平成30年度のホイール・ボルト折損等による大型車の車輪脱落事故発生件数は81件(うち人身事故3件)と3年連続で増加し、ピークとなった平成16年度の87件に迫る厳しい状況となっています。

 脱落事故が発生した車両の傾向として、左後輪に脱輪が集中していることに加え、今般、新たにホイール・ボルトやホイールの錆の除去が不十分のままタイヤ交換されているおそれがあることが確認されました。

 ボルト錆の除去など適正な交換作業の実施、交換後は特に脱輪の多い左後輪の重点点検を大型車ユーザーに求めています。

 

 脱落事故は、冬期(11月~3月)に集中し、全81件中54件(66.6%)となっています。また、車輪脱着作業後1か月以内に発生した脱落事故が50件(61.7%)を占めています。

 

【左後輪の脱落事故が91%と多発】

 車輪脱落位置の大半(74件=91%)が左後輪に集中していることも変わっていません。左後輪の日常チェックはとくに重要です。 

左後輪の脱落が多発する推定原因(国土交通省・自工会)
  • 右折時に比較的高い速度を保ったまま旋回するため、遠心力により積み荷の荷重が左輪に大きく働く。 
  • 左折時は低い速度であるが、左後輪がほとんど回転しない状態で旋回するため、回転方向に対して垂直にタイヤがよじれるように力が働く。
  • 道路は中心部が高く作られている場合が多いことから、車両が左(路肩側)に傾き、左輪側により大きな荷重がかかる。
  • 前輪の場合は、ホイール・ボルトゆるみ等の異常が発生したときに、ハンドルの振動等により運転者が気づきやすい。

 ホイール・ボルト折損等による車輪脱落事故は増加基調にあり、2011年度(平成23年度)当時の11件と比べて7倍以上となっています(図は国土交通省の資料より引用しました)。

  

月の安全運転管理ごよみ──2020年(令和2年)

日  付 行 事 等

 1日(土)

 ~29日(土

省エネルギー月間──政府は、暖房や給湯で電気や石油などのエネルギー消費量が増える2月を「省エネルギー月間」と定め、省エネルギーの推進を呼びかけています。

 1日(土)

29日(土

・全国生活習慣病予防月間──日本生活習慣病予防協会が制定。過去に2月第1週を政府が「生活習慣病予防週間」と定めていましたが平成20年に廃止したことから、同協会が活動の継承を目指して月間を制定し、広く啓発活動を行っています。2020年の年度スローガンは“多動”(元気に動いて健康づくり)

 2日

・バスガールの日──1920(大正9)年、東京市街自動車の乗合バスに初めてバスガール(女車掌)が登場しました。初任給35円、当時としては破格の高給で話題になりました。

 2日

交番設置記念日──1881(明治14)年のこの日、1つの警察署管内に7つの交番を設置することが定められまし た。その後、全国で「派出所」「駐在所」という名称に統一されましたが、「交番」という呼び名が定着し、国際的にもKOBANとして通用する言葉になって いることから、1994(平成6)年11月1日に「交番」を正式名称とすることになりました。

 3日

・節分/のり巻きの日

 4日

・立春

 5日

・笑顔の日──2(二)と5(コ)の語呂合わせで、いつもニコニコと笑顔になっていようという日。
 ~7

・令和2年度「全国安全週間 スローガン募集」

 応募は、厚生労働省 労働基準局 安全衛生部 安全課業務第一係まで。

  (郵便番号100-8916 東京都千代田区霞が関1-2-2)

 

・初午──2月最初の午 (うま)の日。伏見稲荷大社をはじめ全国の稲荷神社で初午の日には盛大な「初午大祭」(豊穣祈願)が行われます。

 

・風の日──「ふ(2)く(9)」(吹く)の語呂合せから。春一番など強い南風が観測され始める季節です。

 11日

・建国記念の日

 11日(

2月の製品安全点検日──経済産業省は、毎月第二火曜日を「製品安全点検日」として、製品の安全な使用法やリコール製品等について、情報提供・注意喚起を行っています。

 14日(金)

・聖バレンタインデー

 15日(土)~

2019年分の所得税および復興特別所得税の確定申告(月15日)

 17

・企業経営者セミナー(運送事業)

 「運送会社の「働き方改革」と「ホワイト経営」への具体策」

 主催:(一社)運輸安全総研トラバス・三井住友海上火災保険(株)

 於:三井住友海上 本社 駿河台ビル14階

 時:14:00~16:30(受付開始 13:30)

 定員:70名 申込みは運輸安全総研トラバスのWEBサイトまで。 

 17

 23

・アレルギー週間──(財)日本アレルギー協会 がアレルギーの日をはさむ1週間、東京での中央講演会をはじめ、全国の支部で一般市民を対象に様々な啓蒙的催しを開催しています。

 18日(火

 21日(金

・2020 産業安全対策シンポジウム(第42回)

 (主催・日本能率協会など 於:東京都港区三田NNホール)

・18日「重大事故の教訓と対策」ほか

・19日「ドラレコデータを活用した企業の交通安全教育の在り方」ほか

・20日「ヒューマンファクターの活かし方を考える」ほか

・21日「産業安全教育の体系化と共有化を考える」ほか

 詳しくはシンポジウムのWEBサイトを参照してください。

 19日(水

・雨水 

 20日(木

アレルギーの日──1995年のこの日、石坂公成・照子医師夫妻がIgE抗体を発見し、米国アレルギー学会で発表したのを記念して日本アレルギー協会が制定しました。

 23日(

・天皇誕生日

 24日(

・振替休日

 25日(火)

梅田繁華街車暴走事故から4年──2016年2月25日、大阪・梅田の繁華街で乗用車が暴走し歩行者10人が死傷する事故が発生しました。車を運転して死亡した会社経営者(51)は、高血圧の既往があり事故直前に大動脈解離を発症したことが判明しました。職業運転者に限らず、働き盛りの運転者の健康管理の重要性が、改めて話題となりました。

 26日(水)

自動運転シンポジウムin桑名

 時間:13時00分~ シンポジウムは参加無料

 場所:NTNシティホール(桑名市民会館)

 定員:200名 ※参加には申し込みが必要

 詳しくは、同シンポジウムのwebサイトを参照してください。

   
 2月上旬 ・2019年中の労働災害の動向について厚生労働省
  2019年から

  2020年2月

 

荷役災害防止担当者講習会(荷主等向け)

 各都道府県の開催予定及びあき状況は、 → こちらを参照

 参加申し込み希望は、各陸災防支部へ(参加費無料)

 2月上旬~4月末

・2020年度の「安全衛生標語」募集──陸上貨物運送事業労働災害防止協会。「荷役」「交通」「健康」3部門で募集し、11月開催の全国大会で顕彰。詳しくは、同協会のWEBサイトを参照。

 2019年12月 

 4月30日

・令和元年度 安全衛生教育促進運動──中央労働災害防止協会(中災防)が提唱し展開する活動。年間計画を定めて、雇入れ時教育、特別教育などの義務付けを踏まえ安全衛生教育の確実な実施を促しています。

 ~2020年3

荷主と運送事業者のためのトラック運転者の労働時間短縮に向けたセミナー(厚生労働省委託事業)──トラック運転者の労働時間短縮の進め方のノウハウを広く荷主企業やトラック運送事業者に情報提供。全国の都道府県トラック協会などの協力で実施します。参加申込みはオンラインで行うことが可能です。詳しくは、同省のWEBサイトを参照。

 2019年から~

 2020年2月

・令和元年度「過労死等防止・健康起因事故防止セミナー」

 全日本トラック協会、都道府県トラック協会主催。経営者及び運行管理者等を対象に昨年度とカリキュラムを変更して全国各地で実施。過労死等防止計画の概要説明並びにドライバーの健康管理について、専門的な立場から解説します。

 申込みは、各トラック協会か陸災防支部へ。

 2月中旬~3月

・貸切バス事業者安全性評価認定制度説明会(ブロック別)

 ──詳しくは、日本バス協会のWEBサイトを参照。

 2月下旬~3月

・2019年中の交通事故発生状況(警察庁)

 2月下旬

・2019年賃金構造基本統計調査結果=賃金センサスの発表

  (厚生労働省)

 

 ◆2月の日没時刻国立天文台暦計算室による)

1日 福岡 17:49

大阪 17:26

東京 17:08 札幌 16:46

 15日

福岡 18:02 大阪 17:40

東京 17:22

札幌 17:05
29日(土 福岡 18:14

大阪 17:53

東京 17:35

札幌 17:23
早めのライト点灯で事故防止
「早めにつけよう おもいやりライト運動に
 取り組みましょう!

 2月にはだんだん日が長くなってきますが、冬の天気は変わりやすく、夕方は曇りがちで暗くなるのも早いので、早めのライト点灯が重要です。

 特に冬場は黒っぽい服装が増えて歩行者の姿を見落としやすくなっています。早めに点灯すると遠方の歩行者の姿も確認しやすくなります。ライト活用を意識して、周囲の警戒を徹底しましょう。

 

 早めに点灯するあなたの思いやりが、交通事故減少に結びつきます。遅くても日没の30分前にはぜひ点灯するとともに、夕刻に増える歩行者事故を警戒して運転してください。

 
 「おもいやりライト運動」は、夕暮れ時のヘッドライト早期点灯をドライバーに呼びかけて交通事故を削減する運動です。全国で点灯活動を展開する運転者が増えています。


 詳しくはおもいやりライトのサイトを参照してください

 

 また、JAF(日本自動車連盟)も早期ヘッドライト点灯キャンペーンを展開しています。
 JAFのインターネットWEBサイトではライト点灯
に関して様々な情報提供が行われます。

 ※詳しくは JAF Safety Light のサイトを参照してください

 
今日の安全スローガン
今日の朝礼話題

2月19日(水)

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