さる4月8日正午過ぎ、北海道余市町で、住宅街を走行していた乗用車が家から道路に出てきた2歳の男の子をはね、頭の骨を折るなど重傷を負わせる事故がありました。
家の前には白い車が止まっており、乗用車のドライバーは白い車の死角に入っていた男の子が見えなかったと思われます。
道路の端に駐車車両が停車していれば、その死角から歩行者などが飛び出してくることを予測するのはドライバーとして当然です。
飛び出してくる人の可能性は、道路状況や場所などによっても違いますが、たとえば商店街などでは買い物客であったり、公園などの前では子どもなどが飛び出してくることを予測しておかなければなりません。
今回のケースをみると、家の玄関の手前に車が停車しており、子どもなどが家から出てくる可能性がかなり高い場所です。
そのような場所を走行しているわけですから、徐行程度までスピードを落とし、駐車車両の死角に潜んでいるかもしれない子どもの存在を見つけにいき、出てくればすぐにブレーキを踏めるような態勢で運転しなければなりません。
(シンク出版株式会社 2020.4.15更新)
一歩間違えると、自分のクルマがかけがえのない命を奪う凶器になってしまうことがあります。
交通事故は、被害者や当事者だけでなく、その家族や周囲の人々の人生をも狂わせてしまうのです。
本作品では、大津で発生した保育園児死傷事故やながらスマホによる死亡事故など、最近発生した悲惨な交通事故を2例取り上げています。
事故を起こしたドライバーが負う4つの責任(刑事・行政・民事・社会的)を紹介し、また、交通事故の遺族の取材を通じて、事故の恐ろしさと、かけがえのない命の重さを訴えます。