最近、丁字路交差点を右折する際に、左前方から来る自転車と衝突する事故がよく起きています。
丁字路交差点を右折するときには、対向車線を横切る必要がありませんから、対向車の有無などを気にする必要がありません。
そのため、ドライバーは右折先の横断歩道を渡って来る歩行者や自転車などに対して意識が向くのですが、その際右後方からくる自転車などに注意が向きがちになります。
というのは、左前方には歩道しかないために、歩道に自転車など見えないときには、右後方からくる自転車や歩行者に注意を向けていれば安心という意識が生まれてしまうからです。
しかし、左前方の歩道側には植物の植込みなどで死角になっていて、右折するドライバーからは自転車や歩行者が発見できない位置にいることがあります。
右後方ばかり意識して右折していると、左前方の植込みの死角から出てくる自転車が発見できずに衝突してしまうことがあるのです。
丁字路交差点を右折するときに、歩道側に植込みなどで死角になっている場合には、その陰に隠れている自転車などをチェックするようにしてください。
(シンク出版株式会社 2020.11.18更新)
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