覚えている方も多いと思いますが、5年前の2017年6月5日21時35分頃、神奈川県の東名高速道路で「あおり運転」をして本線上に車を停車させた運転者のため、ワゴン車が後続のトラックに追突され、運転者など2名が死亡する事故が発生しました。
この事故は、あおり運転が「妨害運転罪」として法的に位置づけられるきっかけの一つとなったもので、当時は繰り返し報道されました。
第一審の審理手続きに問題があり、差し戻し裁判が行われ、検察側は懲役18年を求刑していますが、本日、横浜地裁が判決を言い渡す予定です。
この事故が起こった大きな原因は、加害者がサービスエリアで被害者に注意を受けたことにカッとして、自分の感情を抑えることができずに高速道路の本線上で車を止めるという暴挙に出たことにあります。
実際に道路上でこうした危険行為をするドライバーがいて、多くは交通事故に発展しないまま見過ごされてきた過去があり、その延長線上に悲惨な大事故が起こったとも言えるのです。
今では、法改正による取締り強化やドライブレコーダーの普及があり、あおり行為をする運転者は減少していると言われます。
しかし一方で、現在のように社会的な不安が生じて人々のストレスが高まると、人間心理と行動に様々な影響を与えることがあり、私達はこうした事故の教訓を常に思い起こすことが重要です。
イライラしたりカッとするようなことがあっても、運転中は冷静さを保ち、他人を危険な状況に巻き込む行動は厳に慎みましょう。
(シンク出版株式会社 2022.6.6更新)
他の車をあおったり、運転中にスマートフォンを操作して重大事故を誘発するなど、「ドライバー失格」と言える行為をする運転者に対して、近年、取締りや罰則が厳しくなっています。
この冊子では、代表的な危険・迷惑運転を取り上げ、その罰則の重さと、運転上の注意ポイントを解説しています。
ドライバー向けのセルフチェック欄も設けていますので、自分が無意識のうちに危険・迷惑運転をしていないかチェックすることができます。事業所にとって運転者教育に最適の小冊子です。