2016年

5月

10日

6月の運転管理 …… 2016(平成28)年

■降雨時の事故防止に努めよう

 6月は、梅雨入りを迎え雨の多い季節です。

 

 首都高速道路のデータによると、雨が降ったときは晴れた状態の4倍も事故が多発するそうです。

 4倍もリスクが増えるということですから、安全運転管理がきわめて重要です。

 

 また、気温が上がり熱中症にかかる人も増えるので、運転者の健康にも配慮しましょう。

 最近、運転者の健康に起因する事故が多発していますが、食生活が脳疾患や心臓疾患を防ぐ重要なカギを握っていることが明らかになっています。食生活指導も大切です。 

  

■6月の安全運転目標──ドライバーの皆さんへ

■「雨の日は危険4倍」を意識する

  首都高のHPより(平成26年中)
  首都高のHPより(平成26年中)

 雨の日に事故が多発するのは事実です。

 

 首都高速道路の晴天・雨天別事故データによると、年間の雨天時間の割合は約5%であるのに対して、交通事故件数全体の約20%が雨天時に発生しているということです。

 さらに、雨天時の1時間あたりの事故件数は晴天時の約4倍です(平成26年中の数値)。

 

 雨が降り始めたら「4倍の危険」を意識し、いつもより安全に配慮して運転するように努めましょう。

 また、事故類型をみると晴天時は「追突事故」が大きな割合を占めるのに対して、雨天時は「施設接触事故」の割合が増加しています。

 晴天時に比べ、雨天時の1時間あたりの施設接触事故発生件数は約10倍となっています。

 

 濡れた路面でスリップの危険が高まり、スピードを出しすぎた車が進路変更時などにすべったり、車の制御ができなくなり、ガードレールや側壁などに衝突する事故が多くなると推測されます。

■スピードコントロールが重要!

 スピード出しすぎが、スリップや施設への衝突を引き起こしています。

 制限速度を守り、とくにカーブの手前では十分に減速しましょう。

 また、雨の降りはじめは、すべりやすくなるので一層の注意が必要です。

■早めに点灯して、ソフトブレーキ

 雨で視界が悪くなるので早めに点灯して、自車を目立たせましょう。

 また、雨の日はブレーキも濡れて効きが悪くなることもあり制動距離が伸びます。

 車間距離を十分に取り、早めのやさしいブレーキを心がけましょう



  

■6月の重点管理項目──管理者の皆さんへ

■車両の点検・整備を徹底しよう

 雨の多い季節は視界の確保やスリップ防止のため、点検・整備が重要な時期です。

 

 とくにワイパーの作動やブレードゴムの状態と、タイヤの残り溝、亀裂、空気圧など足回りを重点的にチェックしましょう

 摩耗したタイヤを放置していると、濡れた路面では停止距離が長くなって非常に危険です(下図参照)。

 

 激しい雨が降りだす前の天気の良い日を選んで、一斉車両点検を実施しておきましょう。 

 


【こんな事故が発生しています】

■摩耗タイヤのタクシーがスリップして電柱に激突、3名が死亡!

 2007年7月4日、福岡県大牟田市内で客を乗せたタクシーが雨中を走行中、信号交差点にさしかってブレーキを踏んだところスリップして電柱に激突し、運転者と乗客の計3名が死亡する事故が発生しました。

 

 タクシーの後輪2本は磨耗が進み、溝の深さは道路運送車両法で定められた数値(深さ1.6ミリ)よりも浅くなっていました。交差点手前から路外逸脱して信号柱まで約20m滑走したもので、タイヤの磨耗が事故に結びついたのは明らかです。


 福岡区検察庁は「経費削減のためにタイヤ交換時期を先伸ばしにしたもので、故意でないにしても整備不良は会社の責任が大きい」と判断。法人としてのタクシー会社と、同社の社長と営業部長を道路交通法違反(整備不良)、道路運送車両法違反で起訴し、罰金刑が確定しました。

  

■6月の健康管理目標──従業員の皆さんへ

健康起因による交通事故

病気を防ぐ食事習慣を身につけよう

 

 最近の研究によると、国が作った「食事ガイド」を守り、バランスの良い食事をとっている人ほど死亡リスクが低く、特に脳卒中など脳血管疾患の死亡リスクが低いことがわかりました。

 

 1日に何をどれだけ食べたらよいのか国が目安を示した「食事バランスガイド」と死因の関連を、約8万人を対象に15年間、追跡したものです。

 その結果、主食や副菜などをバランスよくとり、目安を守った人ほど死亡リスクが低く、脳卒中などの脳血管疾患での死亡率では、バランスガイドの遵守得点が10点増加するごとに11%も低くなることがわかりました。

 

 また、野菜やきのこなどの副菜と果物の目安を守った人は、循環器疾患での死亡リスクが顕著に低く、肉や魚、卵など主菜の目安を守った人は、脳血管疾患の死亡リスクが顕著に低かったということです。

 

 職業ドライバーの健康起因事故の主因は、脳血管疾患と循環器疾患です。ぜひ、食生活の改善に取組みましょう。

 

 出典は、国立国際医療研究センターの黒谷佳代上級研究員らが国立がん研究センターと共同で行った研究です。英国医学専門誌『BMJ』(*)に掲載され国際的にも注目を集めています。

 

(*British Medical Journal, 22 March 2016, "BMJ 2016; 352")

 

 

 

 農林水産省が推奨する食事バランスガイドについては、 → こちらを参照

  

■その他の管理・指導項目

【すべての安全運転管理担当者の皆さんへ】

禁煙週間

■熱中症を予防しましょう
 

 6月になると全国的に気温が上昇し、熱中症で倒れたり病院に搬送される人が増えてきます。平成27年の6月には、全国で3,032人の人が熱中症により救急搬送されました(消防庁調べ)。

 

 熱中症になると、めまいがしたり、頭が痛くなったり、吐き気、嘔吐感を催したり、筋肉が痙攣したりして、一時的に意識を失うことさえあります。

 一般に高齢者や子どもが罹りやすいのですが、長距離を運転するドライバーもリスクが高いと言われています。

 

 熱中症予防には、こまめな水分摂取と適度な塩分摂取十分な睡眠が重要です。

 また、炎天下での荷役作業などにも注意し、少しでも気分が悪くなったら、すぐに涼しい日陰で休憩させることが大切です。

 *熱中症参考WEBサイト → 環境省「熱中症予防情報」

■改正道路交通法施行から1年

 ──自転車の悪質違反者に講習を実施

禁煙週間

 1年前の平成27年6月1日に改正道路交通法が施行され、悪質な違反を繰り返す自転車運転者への安全運転講習などの制度が実施されました。

 改正の趣旨は、自転車の危険な行動が交通の安全に大きな影響を与えているという理由からです。このことを意識して、管理・指導を行うことが大切です。

 

 自転車で違反を繰り返すような人は、車の運転者としても危険な行動をする恐れがありますので、通勤時の自転車事故などが発生したときは、単なる通勤災害として片付けないで、安全運転管理・指導が必要でないか検討しましょう。

  

【事業用自動車の運行管理者の皆さんへ】

バス事業者向け

■バス火災を防止しましょう
 
──火災防止のための点検整備ポイントの資料配布

 

 国土交通省は、年末年始からバス火災事故が多発したことを受けて、自動車工業会やバス協会などの協力を受けて、バス火災事故防止のために重要な点検整備のポイントをわかりやすくまとめた「バス火災事故防止のための点検整備のポイント」を全バス事業者に通知しました。
 火災の発生部位となりやすい4つの装置(エンジン・ブレーキ・トランスミッション/電気装置)別に火災防止のために重要な点検整備のポイント(見方/交換目安)を示すとともに、点検整備を行わなかった場合の火災発生メカニズムを示しています。
 バス事業者はもちろん大型車を運行する事業者の皆さんはぜひ、参考にしてください。
 この資料は国土交通省のWEBサイトからダウンロードできます。

■運行指示書の記載事項を確認!

 

 貸切バスに関して、軽井沢転落事故を受けた街頭監査(28年1月~3月)の結果が国土交通省から公表されました。

 それによると、35.5%のバス(242台中86台)に法令違反が見られたということですが、主な指摘事項は「運行指示書の記載不備等」です。


 具体的には運行指示書そのものがなかったり、指示書に経路の記載がない、運転者の休憩地点や時間、目的地への到着時刻などが明確でない点が目立つようです。


 とくに休憩場所などの具体的指定は重要ですので、再確認を徹底しましょう。

トラック運送事業者向け

■SAS検査助成などを活用しましょう

 

 全日本トラック協会や都道府県トラック協会では、SAS(睡眠時無呼吸症候群)などのスクリーニング検査に関する助成事業を毎年実施しています。

 SASについては今年度もすでに受付を開始しています。健康管理は重要な安全管理と考え、所属する協会に連絡して助成について相談してみてはいかがでしょうか。
 全ト協助成額は検査費用の半額(上限一人2,500円まで)となっていますが、これに加えて、都道府県協会で独自に助成をしているケースがあります。
 
 このほか、突発性の運転不能障害疾患に備えるために、ドライバーの脳ドッグ(脳MRI)・心臓ドック検査などの助成を始めた協会もあります。
 こうした助成事業をぜひ活用したいものです。

  

■6月の安全運転管理ごよみ (2016年/平成28年)

日  付 行 事 等

 1日(水)

 30日(木)

・全国安全週間準備期間

 6月は、来月1日から実施される安全週間の実効を上げるための準備期間です。総合的な安全活動の総点検を行いましょう。

■平成28年度 安全週間スローガン

 「見えますか? あなたのまわりの 見えない危険

  みんなで見つける 安全管理

 詳しくは厚生労働省中央労働災害防止協会サイトを参照。

 1日(水)

 30日(木)

不正改造車を排除する運動強化月間──毎年6月は、交通の安全確保と公害を防止するため、車の不正改造の取締りを特に厳しくする強化月間です。違法マフラー等悪質な不正改造の排除に向けた街頭検査などが実施されます。

 1日(水)

 30日(木)

環境月間──6月5日の環境の日(世界環境デー)を含む1か月間は、「環境月間」となっています。エコライフ・フェア2016など各地で環境イベントが実施されます。

 1日水)

 7日(火)

・がけ崩れ防災週間──国土交通省が制定。がけ崩れによる災害防止に関する意識啓発や情報提供を強化します。地震や大雨被害のあった地域は、とくに警戒が必要です。

 4日(土

 5日(

・日本交通心理学会 第81回 鳥取大会

 会場:米子コンベンションセンター(鳥取県米子市末広町294)

 詳しくは、同学会のWEBサイトを参照してください。

 5日(

・世界環境デー環境の日・World Environment Day

 5日(

 11日(土)

・危険物安全週間 ──消防庁が制定し、毎年6月の第2週(日曜日から土曜日までの1週間)、ガソリン等の危険物の自主保安体制の確立を呼びかけています。

 平成28年度 推進標語

 「危険物  決めろ無事故の  ストライク

  詳しくは(財)全国危険物安全協会のWEBサイトを参照。

 6日(月

・ワイパーの日──日本ワイパーブレード連合会が制定しました。安全な視界確保のため年1回のワイパー点検を奨励しています。

  10日(金) 運行管理者試験(平成28年度第1回)の申請期間

 ※インターネットによる申請は、6月20日(月)まで

 ※試験日2016年8月28日(日)

 (詳しくは、運行管理者試験センターwebを参照)

 10日(火)

・入梅

 14日(火)

・6月の製品安全点検日

──経済産業省は、毎月第二火曜日を「製品安全点検日」として、製品の安全な使用法やリコール製品等について情報提供・注意喚起を行っています。

 18日(土)~

 19日(

・第52回 日本交通科学学会総会・学術講演会

 会場:東京都立産業技術高等専門学校荒川キャンパス

    (東京都荒川区南千住8-17-1)

 詳しくは、同学会のWEBサイトを参照してください。

 19日(

・父の日(6月第3日曜日)

 20日(月)~

 7月19日

・「ダメ。ゼッタイ。」普及運動──麻薬・大麻・危険ドラッグ等の薬物乱用を防止するため、広報・啓発活動が全国的に展開されます。

 21日(火)

・夏至

 25日(土)

・指定自動車教習所の日──全日本指定自動車教習所協会連合会が制定。1960年のこの日、改正道路交通法が施行され公安委員会が指定した自動車教習所を卒業すると運転免許取得時の技能試験が免除される制度が定められました。「625ムジコ=無事故」の語呂合わせにもなっています。

 27日(月)

・第20回 交通大学

 「これからの安全な交通社会を目指して」

 主催:マイクロメイト岡山(株)  会場:アークホテル岡山

  ※10時20分~17時10分 記念大会のため受講無料、要事前申込 

  ※17:50分より意見交換会あり(有料)

 詳しくは、こちらを参照してください。

 28日(火)

雨の特異日──前後数日間も、1年で最も雨の降る確率が高くなっており、東京では53%の確率で雨が降ると言われています。

 29日(水)

・第17回 自動車安全シンポジウム

 ──今後の車両安全対策のあり方について

 主催:国土交通省

 会場:ポートメッセなごや 参加費無料

 申込締切:6月22日 問合せ先:一般財団法人日本自動車研究所

 詳しくは、こちらを参照してください。

   
 6月1日~

 9月30日

・夏の省エネキャンペーン──エネルギー消費の大きなピークの季節を迎え、省エネキャンペーンが行われます。
 6月上旬 ・全国トラックドライバー・コンテスト実施要綱の公表(全ト協)
 6月中旬

・平成28年5月末までの交通事故発生状況警察庁

 6月下旬 平成28年4月分 トラック輸送情報国土交通省

 

 ◆6月の日没時間国立天文台天文情報センターによる)

 1日(水 福岡 19:02 大阪 19:06

東京 18:51

 15日(水

福岡 19:12 大阪 19:13 東京 18:58
 30日(木 福岡 19:23

大阪 19:15

東京 19:01

「早めにつけよう おもいやりライト
 運動に取り組みましょう!

 運転者の皆さん!6月は日没時刻が一番遅くなる夏至を迎えます。しかし、雨の日は日没時刻に関係なく暗くなる時間が早いので、早めの点灯を忘れないようにしてください。少しでも暗いなと感じたらためらわずに点灯するとともに、歩行者、自転車の見落としなどを警戒してください。

 「おもいやりライト運動」は、夕暮れ時のヘッドライト早期点灯を ドライバーに呼びかけて交通事故を削減する運動です。横浜の運動事務局の呼びかけに呼応して全国で点灯活動を展開する動きが出ています。


 詳しくはおもいやりライトのサイトを参照してください

 

 また、JAF(日本自動車連盟)も早期ヘッドライト点灯キャンペーンを展開し、JAFインターネットWEBサイトでライト点灯に関して様々な情報提供をしています。

 ※詳しくは JAF Safety Light のサイトを参照してください

 

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12月9日(金

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