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2022年

1月

06日

車幅の1.2倍まで申請無しで積載可能に──道路交通法施行令の改正

■大型免許等の取得の特例、高齢ドライバーの実技試験等も実施/5月13日施行

大型自動車免許等の特例

 

 2022年(令和4年)1月6日に道路交通法施行令が改正され、

 ●大型・中型免許や第二種免許の受験資格

  取得の特例(19歳以上で可能に)

 ●高齢ドライバーへの運転技能検査の導入

 ●自動車の積載制限の緩和

などが5月に施行されることになりました。

 

 免許取得の特例については、2020年6月10日に公布された改正道路交通法に盛り込まれていましたが、政令を整備して公布後2年以内に施行されることになっていました。

 一定の教習を修了した者について、大型・中型自動車免許、第二種免許等の受験資格を19歳以上かつ普通自動車免許等保有1年以上に引き下げる等の特例が設けられます

 

 また、同じく2020年6月の法改正で決まっていたものですが、一定の違反歴のある75歳以上の高齢運転者(過去3年間に信号無視や大幅なスピード超過など特定の違反歴や事故歴がある)に対して運転免許証更新時に運転技能検査を実施することになります。

 このほか、安全運転サポート車限定免許も導入されます。

 

  いずれも2022年5月13日に施行されます。 

■長さも幅も「車の大きさ」の1.2倍まで積載可能に/5月13日施行

 自動車の積載制限として、現行では積載物の長さは自動車の車長の1.1倍まで、幅については車幅までとされていました。

 これが、改正後は車長の1.2倍、車幅についても1.2倍までに緩和され、この範囲を超えなければ制限外積載許可の申請をする必要がなくなります。

 

 なお、自動車の左右1.1倍を超えてはみ出すことは禁止されます。長さについても前後いずれかで1.1倍を超えることはできません。それぞれ、1.2倍の規制を超える場合は制限外許可申請が必要となります。

 

 警察庁では、住宅建築関係団体や物流関係の要望を踏まえて、周囲の交通に与える影響がない範囲で規制を緩和できないか、検討していました。

 

 サイドミラーなどの効用等を失わせることなく、自動車の車体からはみ出して積載可能な長さまたは幅を確認するための走行実験を実施し、自動車の走行安定性等が確保されること、周囲の交通に与える影響がほとんどないこと等を確認したとしています。

車幅からのはみ出し1.2倍まで可能
車長の1・2倍まで積載可能

■高齢運転者の技能検査、安全運転サポート車限定免許/5月13日施行

高齢運転者への技能検査

 高齢運転者対策として実施されるのが、過去3年以内に一定の違反(下枠内参照)をした75歳以上の運転者に導入される運転技能検査(実車試験)と安全運転サポート車限定免許です。

 

 対象となる高齢者は、運転免許試験場や教習所で実車に乗って技能検査を受ける必要があります。更新期限の半年前から何度でも受験できますが、不合格の場合は免許が更新できません。検査の手数料は1回につき3,550円と定められました。

 

 なお、衝突被害軽減ブレーキやペダル踏み間違え時の急加速抑制装置などの安全機能を備えた「安全運転サポート車」限定の免許の申請も、5月13日から可能になります(年齢制限はなし)。

 申請して即日交付も可能です。なお、限定免許になったにもかかわらず、サポート車ではない一般の普通車を運転した場合は「免許条件違反」となり、罰則は3月以下の懲役または5万円以下の罰金となり違反点数が2点付与されます。申請前にサポート車を入手してそのサポート車を運転して申請に行くなどの注意が必要となります。

(※サポート車限定免許でも、原動機付き自転車と農耕機などの小型特殊自動車の運転は可能です)

【運転技能検査の対象になる11の違反類型──75歳以上の高齢運転者】 

  • 信号無視
  • 逆走、反対車線へのはみ出しなど
  • 追い越し車線を走り続けるなど通行帯違反
  • 速度超過
  • 横断や転回などの禁止違反
  • 踏切の直前で停止しないなど
  • 交差点の右左折で左端や中央に寄らないなど
  • 交差点での安全不確認や他の車両への妨害など
  • 横断歩道を渡る歩行者の妨害など
  • 前方不注意や安全不確認など安全運転義務違反
  • 携帯電話使用など 

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2021年

11月

15日

安全運転管理者にアルコールチェックを義務づけ

■運転の前後に確認し、1年間記録を保存──2022年4月1日施行

安全運転管理者のアルコール検知義務化
警察庁作成の啓蒙リーフレットより

 

 2021年(令和3年)11月10日に道路交通法施行規則が改正され、今まで、安全運転管理者の業務としては簡単にしか触れられていなかった、運転者の酒気帯びの有無についての確認が明文化され、運転の前および運転後のチェックが義務化されました。

 2022年(令和4年)4月1日から施行されます。

 

 なお、改正に伴い事業用自動車と同様にアルコール検知器によるチェックも導入されることになりましたが、機器の手配が間に合わない恐れがあるなどの理由から、検知器によるチェック義務づけは10月1日施行となります。

 

 施行規則に定められた安全運転管理者が実施すべき業務の項目が改正されたもので、酒気帯び運転有無の確認記録を1年間保存することも定められました。

 

 安全運転管理者を選任する事業所では、運転前後における点呼等の実践化に取り組むとともに、記録の明確化やアルコール検知器の導入に向けて準備をすすめる必要があります。

 (*警察庁作成のリーフレットは警察庁webサイトからダウンロードできます) 

■白ナンバートラックの飲酒事故が発生

事業用自動車では検知器チェックが義務化されている
事業用自動車では検知器チェックが義務化されている

 改正の端緒となったのは、2021年6月に千葉県八街市(やちまたし)で白ナンバートラックによる飲酒運転事故が発生し、小学生5人が死傷する惨事となったことです。

 

 事故の報道では運送事業をしているトラックにみえましたが、実際は建設資材を運ぶ自家用自動車(白ナンバー)であったため、アルコール検知器によるチェックの義務はありませんでした。

 

 この事故を踏まえ、政府は安全運転管理者を選任する事業所に対しても、出発前と帰社時の酒気帯びチェックを義務化する方針をとりました。

 

 道路交通法施行規則には、安全運転管理者が点呼等により「飲酒、過労、病気その他の理由により正常な運転をすることができないおそれがないか確認する」ことが義務づけられています。しかし、実態として毎日しっかりと点呼業務を行ってきた安全運転管理事業所は少ないと思われます。

 自家用自動車の運行であっても、運転業務を専従的に行う従業員は少なくないので、今回、施行規則の改正に踏み切って、アルコールチェックと記録の保存を明文化したものです。

■運転前と運転後にダブルチェック──道路交通法施行規則の改正概要

●酒気帯びチェック

 

酒気帯びの有無を目視等で確認する

●確認の内容を保存

 

確認の記録を1年間保存する


施行規則 第9条の10(安全運転管理者の業務)に以下の条文が追加される

 

第6号[号を追加]

 運転しようとする運転者及び運転を終了した運転者に対し、酒気帯びの有無について、当該運転者の状態を目視等で確認すること。

 

第7号[号を追加]

 前号の規定による確認の内容を記録し、及びその記録を1年間保存すること。

 

※改正前の第6号・第7号は → 第8号・第9号になる

 

公布日:令和3年11月10日 

施行日:令和4年4月1日 

 【注意ポイント】

  • 目視等で確認とは、運転者の顔色、呼気の臭い、応答の声の調子等で確認することを示す。
  • 安全運転管理者の不在時など管理者本人による確認が困難な場合は、安全運転管理者が副安全運転管理者または安全運転管理者を補助する者に、酒気帯びの確認を行わせることは差し支えない。
  • 酒気帯びの確認は運転を含む業務開始前や出勤時および業務終了後や退勤時に行うことで足る。

■2022年10月1日以降、アルコール検知器によるチェックを義務づけ

●アルコール検知

 

目視だけでなく、アルコール検知器で確認する

●検知記録の保存

 

検知による確認の記録を1年間保存する

●常時有効に保持

 

検知器を常に有効に機能するよう管理する


施行規則 第9条の10(安全運転管理者の業務)が以下のように改正される

 

第6号

 運転しようとする運転者及び運転を終了した運転者に対し、酒気帯びの有無について、当該運転者の状態を目視等で認するほか、アルコール検知器(呼気に含まれるアルコールを検知する機器であつて、国家公安委員会が定めるものをいう。次号において同じ。)を用いて確認を行うこと

 

第7号

 前号の規定による確認の内容を記録し、及びその記録を1年間保存し、並びにアルコール検知器を常時有効に保持すること。

 

施行期日:令和4年10月1日

 【注意ポイント】

  • 国家公安委員会が定めるアルコール検知器については、酒気帯びの有無を音、色、数値等により確認できるものであれば足り、特段の性能上の要件は問わない。

【アルコール検知器が原因となる新型コロナ感染に注意

 さる3月10日、鳥取県は県内で「アルコール検知器が原因とみられる新型コロナウイルスの感染クラスター」が複数発生したと公表し、注意を呼びかけています。

 同県では、事業所などに対して、アルコール検知器を使用するたびに消毒することや使用時の環境の換気を徹底し、検知器に息を吹き込むときは他の人との距離の確保が必要であることなど注意喚起をしています。

■運転日誌のなかに酒気帯びチェック記録をとる方法もある

 酒気帯びチェックの記録簿を作成する必要があります。ただし、安全運転管理者の業務の中で運転管理上の帳票といえば「運転日誌の備付、記録」が定められていますので、運転日誌に運転前・運転後における酒気帯び有無の確認記録やアルコール検知器を使用した場合の記録欄を設けることも現実的な対処法と言えます。

 

 なお、下に示した点呼記録簿は、トラック・バスなどの運行管理者が一般的に使用している様式の一例です。運行管理者用ですので「睡眠不足等の状況」「交替運転者に対する連絡」などのチェック欄がありますが、記録をとる際の参考になります。 

■携帯型の検知器を確保し、出先でもアルコール検知点呼を

 

 なお、長距離トラックや貸切バスなどの場合は、乗務途中点呼(中間点呼)の欄を設けた記録簿となっています。

 自家用自動車の場合にこうした出先での点呼の規定はありませんが、警察庁では、車で直行直帰する運転者に対しては、携帯型アルコール検知器を携行させるなどして、

  1. カメラ、モニター等によって、管理者が顔色、応答の声の調子等とともに、アルコール検知器による測定結果を確認する方法
  2. 電話等によって、安全運転管理者が運転者の応答の声の調子等を確認するとともに、アルコール検知器による測定結果を報告させる方法

で実施すれば、改正後の施行規則第9条の10第6号の業務に該当すると認めています。

【参考】安全運転管理者の業務(道路交通法施行規則 第9条の10)

1・運転者の適性等の把握──運転者の適性、技能及び知識並びに運転者が法令の規定等を遵守しているか把握するための措置をとる

2・運行計画の作成──最高速度違反、過積載、過労運転、放置車両等の行為の防止、その他安全な運転を確保するために自動車の運行計画を作成する

3・交替運転者の配置──長距離運転又は夜間運転となって、疲労等により安全な運転が継続できないおそれがあるときは交替するための運転者を配置する

4・異常気象時等の措置──異常な気象、天災その他の理由により、安全な運転の確保に支障が生ずるおそれがあるときは、運転者に安全確保に必要な指示その他安全な運転の確保を図るための措置を講ずる

5・点呼、日常点検、運転者の状態把握──運転しようとする運転者に対して点呼を行う等して、日常点検整備の実施及び過労、病気その他の理由により正常な運転をすることができないおそれの有無を確認し、安全な運転を確保するために必要な指示を与える

6・酒気帯び有無の確認──運転しようとする運転者及び運転を終了した運転者に対し、酒気帯びの有無について、当該運転者の状態を目視等で確認する(新設*)

7・酒気帯び確認の記録と保存──前号の規定による確認の内容を記録し、及びその記録を1年間保存する(新設*)

8・運転日誌の備付、記録──運転者名、運転の開始及び終了の日時、運転した距離その他運転状況を把握するため必要な事項を記録する日誌を備え付け、運転を終了した運転者に記録させる

9・安全運転指導──運転者に対し、自動車の運転に関する技能、知識その他安全な運転を確保するため必要な事項について指導を行う 

(改正道路交通法施行規則 *2021年11月10日改正/2022年4月1日施行)

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