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2019年

7月

22日

「ながらスマホ」事故は即免停に!──道交法施行令改正

■罰則は最大1年の懲役、保持の反則金も3倍に(2019年12月1日施行を目指す)

 

 警察庁は7月19日、携帯電話等使用時の反則金を3倍程度に引き上げる道交法施行令の改正案を公表し、パブリックコメントを求めています。

 改正道交法が今年12月に施行され、スマートフォンや携帯電話端末を使用しながら車を走行させる「ながら運転」の罰則を厳しくしたことに伴い、違反点数や反則金も3倍となる改正案を提示しています。

  

 運転中にスマートフォンなどを使用していて交通事故などの危険に結びついた場合、違反点数6点となるため、即、免許の停止処分を受けることになります。

 また、改正前の罰則は「3か月以下の懲役又は5万円以下の罰金」でしたが、これも「1年以下の懲役、または30万円以下の罰金」に引き上げられます。

 なお、反則金の適用はなくなり、すべて刑事罰が適用されることになります。

 

 また、運転者がスマートフォンなどを運転中に使用した違反では(保持)、改正前の罰則は「5万円以下の罰金」ですが、これを「6か月以下の懲役、または10万円以下の罰金」と懲役刑を新設しています。

 違反点数は3点、反則金も約3倍に引き上げられます。反則金などの支払いを拒む運転者には実刑適用もあり得ます。

※同庁では、7月22日から8月20日までの間パブリックコメント(意見公募)を実施し、その後12月1日の施行をめざす方針です。

■携帯電話使用等に関する違反点数・反則金の引上げ案──2019年12月までに施行

改正ポイント

携帯電話使用等により交通の危険を生じた場合

 

 

携帯電話の使用等

(保持) 

 

 

 

改正前

違反点数 2点

反則金 大型 1万2千円

    普通 9千円

    二輪 7千円

   小特等 6千円

違反点数 1点

反則金 大型 7千円

    普通 6千円

    二輪 6千円

   小特等 5千円

改正後

違反点数 6点

(即免許停止)

 

 非反則行為となり、全て

 罰則を摘要

違反点数 3点

反則金 大型 25千円

    普通 1万8千円

    二輪 1万5千円

   小特等 1万2千円


■携帯電話使用等に関する罰則の強化──2019年12月までに施行

 (道路交通法第71条第5号の5の規定に違反した場合の罰則)

改正ポイント

携帯電話使用等により

交通の危険を生じた場合

携帯電話の使用等

(保持)

改正前

3月以下の懲役または

5万円以下の罰金

5万円以下の罰金keinisyose

改正後

1年以下の懲役または30万円以下の罰金
6月以下の懲役または 10万円以下の罰金

 今回の改正道路交通法の骨子は次の2点です。 

 

  1. 携帯電話使用等対策を図るための規定の整備 → ながらスマホ等への罰則強化
  2. 自動運転技術の実用化に対応した規定の整備  → 自動運転の定義等を明確化

 

 1は携帯電話使用等への罰則強化は、スマートフォンや携帯電話を手に持って通話するなどの違反行為が重大事故に結びついていることから対策を厳しくするものです。

 

 さらに、携帯電話等を使用して交通の危険を生じさせ、交通事故で人を死亡させたり傷つけた場合は、免許の効力仮停止の対象とされます。

 

 警察庁によると、2018年中にスマートフォンや携帯電話の操作などが原因で発生した人身事故は2,790件で、このうち45件は死亡事故でした。

 2013年の2,038件と比べて1.4倍の水準となっています。また、死亡事故率を比較すると携帯電話使用等の場合には、使用なしと比較して約2.1倍と高くなっています。

 

 なお、携帯使用等の年間取締り件数は約84万件で道交法違反全体の14%を占めています。 

携帯電話使用等の死亡事故は2.1倍
警察庁のホームページ資料より

 ■その他の改正要点

 1と同時施行されるその他の改正点は以下のとおりです。

 

・複数の幼児が乗せられる電動ベビーカーや手押し運搬車の規定を見直して「自動車」から除外します。これらの車両は、改正法施行後は車道ではなく歩道を通行できるようになります。

・離婚等により姓を変更した人などが運転免許証の記載事項の変更届出をしたとき等の一定の場合に変更後の運転免許証の再交付申請が可能となります。

・免許の取消しを受けた人が運転経歴証明書を申請する場合、現住所地での取得が可能になります。

 

 携帯電話使用の罰則強化などは2019年12月1日を目標として施行される見込みです。

 

 なお、以下に述べる自動運転関連の改正は2020年5月を目指すとしています。 

 

 

■自動運転レベル3においては、スマホ操作などが一部可能に

■「自動運行装置の使用」を法律上の運転と明記

 2については、2020年にも一部実用化が計画されている自動運転技術の定義等を明確化し、自動運転中、装置の作動状態を確認するために必要な情報を記録する装置の装備や記録の保存などを義務づけるため、道路運送車両法と連動した法改正が行われました。

 

 ドライバーのように認知、予測、判断、操作に関する能力の全部を代替できる自動運転システムを、一定の条件付きで「自動運行装置」として新たに規定するとともに、装置を使用して自動車を用いる行為は法律上の運転に含まれることを明記しています。

 

■直ちに「手動運転に復帰できる」ことが前提

 ここでいう「一定の条件」とは、自動運行システムを使用できる「場所や天候、走行速度、時間等の制限」などの走行環境条件を国土交通大臣が車種ごとに規定することを指しています(道路運送車両法の改正による)。

 さらに、自動運転レベル3(緊急時以外は自動運転をする)が実行されている状態で、一定の条件を満たさなくなった場合、直ちにドライバーが手動運転に復帰して適切に対処することができる態勢にある場合に限って、携帯電話の通話やスマートフォン操作などが可能になるといった規定が盛り込まれています。

 つまり、自動運転レベル3では、ドライバーが車内で眠り込んだり、飲酒などをして手動運転にすぐにきちんと復帰できない状態では、従来どおり道路交通法違反等に問われることになります。

 

 自動運転関連の改正内容は、自動運転車の安全性を確保するための制度を整備するため、改正道路運送車両法(2019年5月8日に改正案が成立)の施行日と同時に施行となり、2020年度になると見込まれています。

■自動運転に関する改正ポイント──2020年度をめどに施行

「自動運行装置」の定義を道路交通法に明記

 装置の作動が「運転」にあたることを規定

(当面、レベル3について)スマートフォン・携帯電話によるメール、パソコン作業、読書、食事などを許容するが「直ちに復帰して確実に車の操作をできる状態」という条件付き

■危険・迷惑な運転をするドライバーを指導しよう

 最近、他の車をあおったり、運転中にスマートフォンを操作して重大事故を誘発するなど、「ドライバー失格」と言える行為が目立つようになり、取締りや罰則が厳しくなっています。

 

 この冊子では、代表的な危険・迷惑運転を取り上げ、その罰則の重さと、運転上の注意ポイントを解説しています(携帯電話等使用時の罰則強化にも言及しています)。 

 

 ドライバー向けのセルフチェック欄も設けていますので、自分が無意識のうちに危険・迷惑運転をしていないかチェックすることができます。今、事業所にとって運転者教育に最適の小冊子です。

 

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2019年

6月

24日

貸切バスに手数料額の記録を義務づけ

■旅客自動車運送事業等報告規則の一部改正

旅行業者の法外な手数料請求を監視する資料となる
旅行業者の法外な手数料請求を監視する資料となる

 

旅行会社などによる不当な運賃取引の横行を防ぐ

 

 国土交通省は2019年6月14日に旅客自動車運送事業等報告規則の改正を行い、貸切バス事業者が毎年度報告する事業報告書の記載事項の内容に「手数料等」を追加しました。

 

 また、これに伴い関連告示も改正し、貸切バス事業者が旅行会社など運送の申込者に対して交付する「運送引受書」の記載事項に、旅客運送に関する手数料等の額を追加することも決定しました。

 

 国土交通省では貸切バスの安全対策として、法外な割引による実質的な下限割れ運賃を防止し、旅行業者などとの取引環境適正化を図るため、手数料等の額に関する取引書面の保存を義務づけてきました(2016年11月実施)。

 

 しかし、貸切バス事業者に対する巡回指導などで手数料書類の未保存などが多く見られ、抜本的な対策となっていないため、より厳しく手数料率の把握・監視に努め、安全コストが阻害されている現状を抑止することがねらいです。

 

 新たに記載が義務づけられるのは、以下の内容です。

  • 手数料の額を「運送引受書」に明記する──旅行会社や顧客など運送の申込者に交付する運送引受書の記載事項として手数料等支払額欄が追加されました(※1)
  • 手数料総額を毎事業年度に報告する「事業報告書」に明記する──旅行会社や営業あっせん事業者に支払う手数料は、報告書の「その他経費欄」に含める曖昧な金額報告となっていましたが、欄を独立させて手数料等の年間額を記載することが追加されました(※2)

 

 この記録により、国土交通省が貸切バス事業の手数料について不適切であり安全を担保できないと判断した場合は、バス会社と取引先旅行会社などを指導・処分する方針です。

 

 ※1:「旅客自動車運送事業運輸規則 第7条の2第1項の運送引受書の掲載事項を定める告示」の改正

 ※2:「旅客自動車運送事業等報告規則 第2条関係 第1号様式第2表」の改正

 ※3:「手数料等」とは貸切バス事業者が元請け事業者や旅行会社、販売代理店などに支払うマージンの

    全体を指し販売促進費、広告宣伝費、協力金等の名目で支払を求められるものを含みます。

改正・施行のスケジュール

 公布日:2019年6月14日 

 施行日:運送引受書への記載──2019年8月1日

    :事業報告書への記載──2020年4月1日

 ※詳細は、国土交通省のWEBサイトを参照してください。

■改正概要資料──国土交通省の資料より

手数料等の明確化による適正運賃の担保
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7月24日(水)

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