先日の台風の影響もあり、各地で雨の日が増えています。
さて、今日はとくに雨降りの日には気をつけたい「橋の上の運転」について考えてみたいと思います。
皆さんは、橋の上ではどんなことに気をつけますか。
まず第一はスピードですね。橋の上でスリップすると川に転落したり対向車と正面衝突するなど大事故に発展しやすいので、急な加速やスピード超過に気をつける必要があります。強いブレーキを踏むのも禁物です。
ところで、橋に向って走行するとき、減速することがありませんか。大きな河川は堤防が高いため、橋に向かう道路は緩い登り坂になっていることが少なくありません。
こうした場所では、橋に向かって坂道を登るとき減速しがちですが、減速したままのスピードを維持することが大切です。橋に入ってフラットになったときあわてて加速をするのは禁物、スリップの危険が大きいのです。
とくに最近は国道バイパスなど幹線道路は排水性舗装をしている道路が増えています。排水性のアスファルト上を走っている間は、水たまりが少なく加減速をしてもスリップの危険は低いのですが、橋の上は排水性にするのが難しいので、通常のアスファルト舗装のままである場合も見られます。そのため、橋の上だけ水たまりができていることがあります。
ですから、せっかく坂で減速したのに、急にスピードを上げるとスリップ事故の危険が高まるのです。
橋に向って自然に減速することをありがたく考え、そのままのスピードを維持して、橋の上の路面状況に気をつけながら、ブレーキを踏まずに走行することが大切です。
(シンク出版株式会社 2013.6.24更新)
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※排水性舗装・透水性舗装
従来のアルファルト舗装は雨が降ると水たまりができやすく、道路を走る車が滑りやすくなっていましたが、舗装素材の透過性を高めると雨水が地下に浸透し、水たまりなどができにくく、走行音も静かになります。
幹線道路などでは、地下の路盤など道路構造を守るため透過性の舗装素材を通過した雨水を道路脇水路へ排水する「排水性舗装」の仕組みを作っています。ところが、すでにある古い橋などは排水構造を作るのが難しく、透過性にすると橋の構造自体が壊れる恐れもあるので、橋の上だけは通常舗装の場所が少なくありません。
ただし、新規に敷設される高速道路や高規格幹線道路などでは橋の路面にも排水性構造を施工する例があります。
透水性舗装(透過性舗装)とは、そのまま地中に雨水を染み込ませてしまう舗装で、主に駐車場や公園などで利用されています。