以前、多発事故パターンのトップは追突事故であることをお話しましたが、四輪車同士の追突は物損など軽微な事故も多いので、出会い頭や歩行者衝突などに比べると、死亡事故率は比較的低くなっています。
だからといって、「たかが追突」と軽く考えるのは禁物です。
追突でも悲惨な事故が多発しているからです。その筆頭は高速道路における追突事故で、速度が出ているだけに死亡事故も多いのです。
さる7月17日にも、滋賀県甲賀市の新名神高速道路で、大型トラックを含む3台の玉突き追突事故が発生して、軽乗用車と大型トラックの2台が炎上し、軽自動車に乗っていた20代女性の2人が逃げ遅れて亡くなりました。
追突の衝撃だけなら怪我ですんでいた可能性も高いのですが、事故直後に車両火災が起こることは珍しくありません。
また、7月16日深夜には、三重県伊賀市の名阪国道で、大型トラックが2人乗りのバイクに追突、バイクがトラック車体下部に巻き込まれて200m引きずられ炎上し、乗っていた2人の男性が死亡しました。四輪車への追突と違ってバイクや自転車への追突は件数が少ないものの、死亡事故率が高いのが特徴です。
いずれの事故も追突したドライバーが逮捕され、原因が追及されていますが、追突は前車の減速・停止や進路変更等と前方不注意が重なったときに発生する場合が多く、追突側ドライバーの過失責任が大きいことが特徴です。
追突を軽くみていると、大事故に結びつきますので、常に前車の動きから目を離さずに運転しましょう。
(シンク出版株式会社 2013.7.22更新)
多発する追突事故の原因の多くは、わき見や漫然運転など運転者のうっかりミスであり、事故防止対策には、運転者の追突原因に対する気づきが重要です。
教育用小冊子「自分で気づこう!!追突事故の危険」は、7つの事故事例をもとに自分自身の運転態度をチェックすることができ、「わき見」「思い込み」「漫然運転」による追突防止のための有効な教育教材となっています。