3月の運転管理──2017年(平成29年)

■年度末の事故防止を徹底しよう


 いよいよ3月を迎え、平成28年度も年度末です。

 地域的にはまだ寒気の残る所もあり、雪道や凍結路のスリップ事故に注意が必要です。

 一方で日中の気温が上がり、子どもや高齢者の活動も活発になりますので、対歩行者事故や対自転車事故などの防止にも力を入れましょう。

 

 平成28年度を無事故で終えることができるように、年度末の事故防止指導を徹底してください。

 また、本年度の実態を調査し、新年度に向けて新入社員交通安全教育の準備や、事業用自動車の事業所では改正された新指針に沿った指導監督計画を策定しましょう。

 

交差点での

事故を防ごう

事故惹起者を重点に

再発防止指導を徹底

過眠・睡眠障害に

気をつけよう


  

3月の安全運転目標/運転者の皆さんへ

交差点での事故を防ごう

 3月は、年度末ということでいろいろと忙しく毎日を過ごしていると思いますが、今年度を通じて多かったのは、やはり交差点事故です。

 

 皆さんも交差点における事故防止に、再度気をつけてください。

 

左折事故で多い歩行者等の見落とし

 交差点の事故パターンで左折時に目立つのは、歩行者や自転車の見落としです。

 

 左側方の安全確認は、サイドミラーだけに頼らないで、直接目視が必要です。歩道上の自転車などにも目を配りましょう。トラックやバスを動かす運転者はアンダーミラーの確認も徹底してください。

■右折事故ではバイク軽視に注意

 右折時も、横断歩道上などの歩行者・自転車の見落としによる事故は少なくありませんが、直進車に対してはバイクなど小さな車を軽視して無理な右折を行い、衝突する事故も目立っています。

 

 小さな車でもスピードは変わりません。交差点では直進車が優先であることを肝に銘じておきましょう。直進車の間隙を縫って慌てて右折する習慣を改めましょう。

 

 対向車がいなくなってからゆっくり右折すると、右折先の安全確認も落ち着いてできるので、歩行者などの見落としを防ぐことができます。

■出会い頭事故は不完全な停止から

チェーン未装着で立ち往生

 見通しの悪い交差点で多い出会い頭事故は、一時停止ができていないことから起こっています。

 相手が止まるだろうという甘い期待で交差点に入ると大きな事故に結びつきます。

 

 また、事故を起こしたドライバーの中には「止まったつもり」で衝突している例も少なくないのです。

 

 これは、少し減速した程度で止まった気になり、停止線を通過して確認しようとしたときはもう衝突しているというケースです。事故はこのように「うまく止まれなかった」ときに発生します。

 

 見通しの悪い交差点では、タイヤを完全に止めて確実に一時停止することが大切です。

  

3月の重点管理目標/管理者の皆さんへ

事故惹起者を重点に事故防止指導を徹底

交通事故分析ソフト

 平成28年度中に交通事故を起こした運転者や事故が発生した職場の改善指導は万全でしょうか。

 

 事故の再発教育が徹底されて個々の問題点が改善されているか、もう一度確認しておきましょう。 

 

■交通安全運動の準備などを通じて指導

 ある自動車部品メーカーでは、その年度に事故を起こした運転者や交通事故が発生した職場のメンバーを春の全国交通安全運動の準備に参加させることを毎年の恒例行事としています。マイカー通勤で事故を起こした人も対象となります。

 

 事故の再発防止教育の成果をチェックするという面もありますが、事故を起こした運転者や職場の人は、交通事故の苦労が身にしみていますので、交通安全活動を担ってもらうには適任なのです。

 

 運転者は交通安全を呼びかける活動に参加することで、事故発生直後に誓った安全運転の心に戻ることができ、自分の運転習慣などを再度振り返るよい機会になります。

 また、運転者自身の事故反省談などを配布物に記載して春の交通安全運動資料を作成すると、他の社員も熱心に読むので効果的ということです。

 

新年度に向けた計画を立てよう

交通事故分析ソフト

 平成28年度の交通事故や違反の実態はどうだったでしょうか。追突事故、自転車との衝突事故といった事故形態を調べることも重要です。

 

 さらに事故を起こした運転者の年齢・経験年数、事故の発生時刻、事故前の行動、業務の形態、損害に要した費用なども精査し、事故の実態を明らかにしましょう。

 

 自社にとって最重要課題となっている事故対策を明確にして、新年度の安全運転管理・指導計画を考案してください。 

 

■交通事故分析ソフトを活用しよう

 事故の分析を一から管理者が実施するのは大変です。そこで、企業用の交通事故分析ツールソフトなどを活用して、効率的に作業しましょう。

 交通事故実態分析をする上で便利なソフト(エクセルベース)を無料でダウンロードできるサイトがあります(平成28年12月に「修正版」が公表され、より使いやすくなっています)。

 

 詳しくは、こちらの →安全運転管理支援サイト「交通事故分析ツール」を参照してください。

 (※大阪香里自動車教習所 安全運転管理支援チームが開発)

  

3月の健康管理目標/従業員の皆さんへ

過眠・睡眠障害に気をつけよう

■強い眠気に注意しよう

 「春眠暁を覚えず」という言葉があります。春は、強い眠気を感じる人が多い時期です。

 

 3月には、日中の太陽光線が強くなっていて、皮膚の表面血流量が増えます。このため交感神経系が活発になり、日中の活動量が増える生理現象が起こりやすくなっています。

 

 その結果、疲労感や身体のだるさが出やすく、夜はもちろん、昼間も強い眠気に襲われることがあります。眠いときは無理に運転を続けないで、コンビニなどで休憩してコーヒーなどを服用しましょう。

 

 また、花粉症の人は鼻炎アレルギー薬などが原因になって眠くなることも考えられます。

 薬局や医院で、副作用についてよく話を聞くととともに、初めて服用する薬は、運転などをしない日に試しに服用して、副作用の出方を確かめておきましょう。

■異常な眠気は睡眠障害の疑いも

 眠気が異常に強い場合は、睡眠時無呼吸症候群やナルコレプシー、該日リズム睡眠障害などの睡眠に関わる病気が伴っていることもあります。

 

 下のような気になる眠気がある人は、一度、かかりつけの内科医などに相談してください。 

 

 ・1日に3回以上も居眠りをしてしまう

 ・目が開いても身体が動かない金縛り体験がある

 ・午前中に会議をしているときも猛烈に眠い

 ・同僚と会話中に眠ってしまうことがある

 ・テレビを見ていて眠り込んでしまうことが多い

 ・交通渋滞で2,3分停車していると眠くなる

 ・いびきが大きいと家族に言われている  

  

その他の管理・指導項目

■「スマホの運転中使用禁止」を徹底しよう

 

 平成28年度は、運転中のスマートフォン注視による事故が全国で多発し、大きな問題となっています。

 

 ポケモンGOなどのゲームをしていて歩行者を見落としたり、カーナビ代わりにスマホアプリを使っていて画面を注視したためにわき見運転事故を起こす例が目立っています。

 

 スマホの画面をじっと注視してしまうので完全な

わき見となり、通話中の漫然運転などよりもさらに危険になっています。

 事態を重視した企業のなかには、業務中は車内へのスマートフォンなど携帯電話持ち込みを禁止して定期的に管理者がチェックするとともに、「運転中における携帯電話使用を懲戒事由に含める」などと社内規程を改定したところもあります。

■こんな事故が起こっています

 

★ラインに夢中で信号無視し幼児が重傷

 平成28年5月23日、三重県津市でスマホアプリ「ライン」に夢中になっていた乗用車のドライバーが、前方の赤信号を見落とし、横断歩道の幼稚園児を轢いて重傷をおわせました。

 

★運転中に「ポケモンGO」で小4が死亡

 平成28年10月26日、愛知県一宮市で運転中にスマホでポケモンGOをしていたトラックドライバーが横断歩道を渡っていた小学4年生を轢き、死亡させました。

 

★地図アプリを見ていて信号無視、母親が死亡

 平成29年2月8日、埼玉県草加市で運転中にスマホの地図を使って目的地を確認していて信号を見落としたトラックドライバーが出会い頭事故を起こしました。事故のはずみでトラックは歩道に突っ込み、歩道上の母子を轢いて30代の母親を死亡させました。

 

■新入社員教育の準備をしよう

 

 先月も強調しましたが、新年度に向けて新入社員向けの安全運転指導の準備をしておきましょう。

 

 最近の若い新入社員は車の運転経験が浅く、とくにバックが苦手な運転者が少なくありません。

 バックでは、後方不確認による後方衝突だけでなく、左後側方や右後側方の不確認による接触、前方の確認ミスもあり、どの段階で停止して確認をすればよいのか理解していない人が多いのです。

 

 そこで、バック事故防止を中心とした実技指導についても、準備しておくことが重要です。 

 バックの指導は、駐車場などで実際に車を使用して複数の運転者に対して同時に実施できますので、添乗指導などには時間が割けないという事業所でも、ぜひ、実施しておきたいものです。

 

 バック事故防止指導に関しては、わかりやすい指導用の動画がYoutubeに公開されていて参考になります。

 香里自動車教習所・安全運転管理支援チームが作成したもので、「新入社員向け」として、車庫入れ時の誘導方法と安全確認などを解説しています。

 

 詳しくは、同チームのWEBサイトを参照してください。

 

昨年のポスター
昨年のポスター

■春の全国交通安全運動の準備を

 今年も、春の全国交通安全運動が4月6日から15日までの10日間に渡って実施されます。

 事業所でも、地元の交通関係団体の主催する活動などに積極的に参加し、ドライバーの交通安全意識の高揚を図りましょう。

 

 今年の運動の基本は「子供と高齢者の交通事故防止~事故にあわない、おこさない~」となっています。

 高齢運転者による重大交通事故の発生などを受けて、被害者としてだけでなく、加害者としても高齢者対策が重要であることを示しています。

 

 また、運転の全国重点としては、

(1) 歩行中・自転車乗用中の交通事故防止(自転車については、特

  に自転車安全利用五則の周知徹底)

(2) 後部座席を含めた全ての座席のシートベルトとチャイルドシート

  の正しい着用の徹底

(3) 飲酒運転の根絶

があげられています。

 交通事故死ゼロを目指す日は、4月10日(月)です。

 

 詳しくは、内閣府のWEBサイトを参照してください。

  

事業用自動車の運行管理者のみなさんへ

ドライバーへの指導・監督を徹底しよう

貨物自動車運転者に対する指導及び監督の指針

■新しい指針に沿った教育計画を練ろう

 自動車運送事業者が運転者に対して行う指導及び監督の内容について、国土交通省が厳しい目を向けています。

 

 バス事業者に対しては、昨年発生した軽井沢スキーバス事故が大きな契機となり、指導及び監督の指針が改正・強化されました。

 また、トラック事業者についても、今年3月12日から「準中型免許」が導入されることに伴い、運転者への指導及び監督の指針が改正され3月から施行されます。

 

 運行管理者の皆さんは、新しい指導・監督の指針に沿った具体的な教育計画を立てて、春からの実施に備えましょう。

 

 教育計画を立てるに当たっては、指針に基づいた教育資料を確保することも重要です。

 以下のWEBサイトも参照してください。

 

 ■トラック事業者への資料入手サイト

  → 国土交通省     ドライバー指導実施マニュアル

  → シンク出版株式会社 運行管理者のためのドライバー教育ツール

 

 ■バス・タクシー事業者への資料入手サイト

  → 国土交通省     ドライバー指導実施マニュアル 

 


  

3月の安全運転管理ごよみ──平成29年(2017年)

日  付 行 事 等

 1日(水)

  ~7日(火)

・車両火災予防運動(春季全国火災予防運動)──消防庁と 国土交通省の共同主唱。車両交通の関係者や利用者の火災予防意識の高揚と車両火災防止のため、全国火災予防運動とあわせて同期間に実施されます(車両火災原因のトップは排気管ですが、大型バス等では電気系統の劣化も多くなっています)。

 1日(水) 

 ~31日(金)

・自殺対策強化月間──政府は、毎年3月を自殺対策強化月間に設定し、啓発活動や支援策を重点的に実施しています。悩みを抱えた人たちに広く支援の手を差し伸べていくことにより「誰も自殺に追い込まれることのない社会」を目指しています。事業所でもストレスチェックなどを推進して、自殺のない職場をめざしましょう。

 2日(木)

・第12回交通科学シンポジウム──主催 日本交通科学学会

 「体調変化による自動車事故を予防するために」

 時間/13:30~16:30

 於/損保会館 大会議室(参加費無料 定員は先着 200名)

 詳しくは、同学会のWEBサイトを参照してください。

 3日(金)

雛祭り(桃の節句)/耳の日
 5日( ・運行管理者試験(平成28年度第2回試験)

──詳細は公益財団法人 運行管理者試験センターのWEBサイトを参照

 
啓蟄 
 7日(火) ・消防記念日
 8日(水) ・国際女性デー──国連は1975年(国際婦人年)以来この日を「国際婦人デー」と定め、国連事務総長が女性の十全かつ平等な社会参加の環境を整備するよう、加盟国に対し呼びかけている。
 11日(土) ・東日本大震災の日──2011年から6年が経過します。政府主催の追悼式典のほか、合同追悼式などが被災地などで行われます。
 12日
改正道路交通法の施行──準中型自動車免許/高齢者への臨時認知検査などを盛り込んだ改正法が施行されます。これに合わせて、「貨物自動車運転者に対する指導・監督の指針」も改正分が施行されます。
 14日(火) ・3月の製品安全点検日

 経済産業省は、毎月第二火曜日を「製品安全点検日」として製品の安全な使用法やリコール製品等について情報提供・注意喚起を行っています。

 14日(火)

・ホワイトデー

 17日(金)

・八本松トンネル事故から1年──2016年の同日午前7時半頃、東広島市の山陽道下り線「八本松トンネル」内でトラック運転者の過労運転が原因で車12台が絡む多重衝突事故が発生しました。この事故で、71人が負傷し2人が亡くなり、運転者は懲役4年の実刑、運行管理者も逮捕され過労運転の下命容疑で起訴されました。

 20日(月)

・春分の日

 23日(

世界気象デー──1950年のこの日に世界気象機関条約が発効したことを記念して世界気象機関(WMO)が制定しました。

 (World Meteorological Day)

 25日(

・電気記念日──明治11年(1878年)3月25日、工部省電信局が東京・木挽町に電信中央局を設けてこの日に開局祝賀会を開催、会場で日本初の電気の灯り(アーク灯)を点灯したことにちなみます

   

 3月上旬~

 4月28日

第33回「安全衛生標語」の募集──中央労働災害防止協会。標語の種類は、平成29年度 年末年始無災害運動標語、平成30年の年間標語──締切りは4月28日(金)詳細は、同協会のWEBサイトを参照。
 ~4月30日  ・平成29年度の「安全衛生標語」募集──陸上貨物運送事業労働災害防止協会。「荷役」「交通」「健康」3部門で募集し、11月開催の全国大会で顕彰。詳しくは、同協会のWEBサイトを参照。
 3月下旬

平成28年中の30日以内交通事故死者統計の発表警察庁

 3月下旬

・平成28年賃金構造基本統計調査結果=賃金センサスの発表 
 (厚生労働省

 3月下旬

平成29年使用の交通安全スローガンポスターデザイン入選作の発表

 (毎日新聞社

 

 ◆3月の日没時間国立天文台天文情報センターによる)

 1日(水) 福岡 18:15

大阪 17:54

東京 17:36

 15日(水)

福岡 18:26 大阪 18:06 東京 17:48
 31日(金) 福岡 18:38

大阪 18:18

東京 18:02
「早めにつけよう おもいやりライト
 運動に取り組みましょう!

 3月は随分日が長くなってきた印象を受けますが、関東地方では遅くても午後6時には日が暮れます。早めにライトを点灯する習慣をつけましょう。6時前後の薄暮時間帯には、通勤通学や買い物の歩行者・自転車が多いので点灯して相手に注意をうながす意識を持ってください。

 早めに点灯するあなたの配慮が交通事故を減らすことに結びつきます。遅くても日没の30分前にはぜひ点灯するとともに、歩行者の見落としなどを警戒して運転してください。

 
 「おもいやりライト運動」は、夕暮れ時のヘッドライト早期点灯を ドライバーに呼びかけて交通事故を削減する運動です。横浜の運動事務局の呼びかけに呼応して全国で点灯活動を展開する運転者が増えています。


 詳しくはおもいやりライトのサイトを参照してください
 

 また、JAF(日本自動車連盟)も早期ヘッドライト点灯キャンペーンを展開しています。
 JAFのインターネットWEBサイトではライト点灯
に関して様々な情報提供が行われます。

 ※詳しくは JAF Safety Light のサイトを参照してください

 

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6月26日(月

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