貸切バス事業者に95日の事業停止処分

■21項目の違反行為を確認──累積68点

国分観光バスが95日の業務停止処分

 さる2月4日、九州運輸局は貸切バス事業者の監査結果を公表し、2019年2月4日より5月9日までの95日間、鹿児島県霧島市に本社を置く貸切バス会社の本社営業所を事業停止処分としました。

 

 この貸切バス事業者の監査前の行政処分累積点数は11点でしたが、2018年2月から3月にかけて実施した監査の結果(延べ4日)、勤務時間超過のほか、疲労などで安全運転ができないおそれがある運転者の乗務、運送引受書の記録不備など、道路運送法違反が21項目にわたって確認され、処分日車数570日車、累積点数が68点となりました。

 

 事業用自動車に対する行政処分の点数制度(国土交通省)によると、一つの支局管内において過去3年間の累積点数が51点以上となった場合は事業停止処分となります。

 

 事業停止の日数は、日車数を営業所のバスの台数で割った日数となりますので、この事業者の違反にかかる処分日車数 570日車 ÷ 6両=95日と算出されました。

 

 これまでも多くのバス・トラック事業者に対して点呼や車両整備の未実施、整備管理者の不在などの重大違反を根拠に30日の事業停止処分などが実施されてきましたが、3か月以上に及ぶ事業停止は極めて長期の処分であり、注目されます。

 

 なお、このバス事業者は2017年7月にも、8項目の違反で110日車の使用停止処分を受けています。2016年以降、貸切バスに対する処分基準が極めて厳しくなりました。法令違反をした貸切バス事業者は、その後毎年運輸局の集中的なフォローアップ監査を受けることになっています。

 改善されていなければこの事業者のように厳重な処分を受けることにつながります。

■事業停止処分を受けた貸切バス事業者の主な違反内容

違 反 事 項 処分日車

・届出によらない運賃または料金を収受(不適切運賃収受)

60日車

・運転者の勤務、乗務時間について改善基準告示の遵守違反

20日車 

・運行に関する状況を適切に把握する体制整備ができていない

80日車

疾病疲労等で安全な運転ができないおそれがある乗務員を乗務させた

40日車
・交替運転者の未配置  10日車
・乗務等の記録の記録事項に不備があった 10日車
・点呼を実施していなかった 40日車
・点呼の記録または点呼記録の保存をしていなかった 80日車
・運行記録計の記録または記録の保存をしていなかった 60日車
・運送引受書の写しを保存をしていなかった 60日車
運送引受書の記載事項に不備があった 10日車
・特定の運転者に対し、適性診断を受診させていなかった 40日車
・特定の運転者に対する特別な指導が不適切であった 20日車
運転者に対する指導・監督が不適切であった 10日車
・乗務員台帳を作成していなかった 10日車
・乗務員台帳の記載に不備があった 10日車
 ───など、他に警告も4件あり計21件にのぼった  

 【関連記事】

★参考ページ★ 

約半数の貸切バス事業者に点呼等の違反

貸切バスの巡回指導、運行管理面での指摘が中心2018.4.25公表

過労運転に関連した行政処分を強化(2018.7月施行)

「睡眠不足」の有無を点呼確認項目に追加(2018.6月施行)

貸切バスの巡回指導を強化──2017年8月スタート

貸切バスの安全運行総合対策──2017年3月までの実施項目

貸切バスの運行管理者は20両に1名──国土交通省令等の改正

貸切バス事業の更新制などを導入──「道路運送法」の改正

貸切バスの事故事例から学ぶ──乗務員指導の重要性

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